転職しようと思ったら、履歴書とともに必要となるのが「職務経歴書」。これまでに携わってきた仕事を客観的にまとめて、「自分に何ができるのか」を伝えるために作ります。転職を考えていない人でも、書くと自分の強みと弱みに気づくはず!

キャリアの舵取り 会社任せにしない人生を

 キャリアを見直したい人に向けて職務経歴書を書くワークショップを開いている、転職カウンセラーの東福まりこさん。「私自身は実際の転職経験は2回ですが、人間関係などでキャリアに迷ったときに、転職活動を5回経験。転職のたびに、自分に欠けているスキルに気づき、キャリアを主体的に形成できました

東福まりこさんのキャリアの変遷

上のキャリアチャートは東福さんが考案。自分で人生をコントロールする「ステアリング」期と、外部の要因に振り回される「ドリフト」期が一目瞭然
上のキャリアチャートは東福さんが考案。自分で人生をコントロールする「ステアリング」期と、外部の要因に振り回される「ドリフト」期が一目瞭然

 例えば、財務分析の仕事をしていた40代のとき。転職エージェントから「最近はコスト削減で海外への業務委託を考える企業が増えており、その経験があると転職に有利。年齢的にはマネジメント経験も欲しい」と言われた東福さん。

 程なく勤め先でも東南アジアの企業に業務委託をすることになり、すかさず担当に立候補。社内プロジェクトのリーダーも率先して引き受けた。「この経験が、その後の転職活動で有利に働きました」

 「キャリアの形成を会社任せにせず、自分の手に取り戻すと、前向きに働けます。転職をする、しないに関わらず、職務経歴書を書いてみるのはおすすめです

 次のページからは、東福さんに聞いた「職務経歴書を書くと分かるメリット」と「職務経歴書の内容を具体的にするポイント」を紹介します。