怒りっぽい自分が嫌、不安で心が押し潰されそう。そんな人は、負の感情のリセット方法を身に付けて。怒りが湧きにくく、小さなことに幸せを感じられる─そんなポジティブ体質を目指して、いざ挑戦!

負の感情を整理して、いつでもゴキゲンな私に

 抑えられない「怒り」、襲ってくる「不安」、失敗による「落ち込み」……こんな感情が押し寄せてきて、自分が嫌になってしまうことはないだろうか。

 「怒りや不安は感じて当然。無理に抑える必要はありません」と、日本アンガーマネジメント協会理事の戸田久実さん。

 「ただ、負の感情をコントロールできないとヒステリックな人と思われ、信頼を失うことも」。感情の整え方はぜひ身に付けたいたしなみだ。重要なのは、あらゆる感情を生んでいるのは他でもない自分だと知ること。

怒りや不安は感じて当然。無理に抑える必要はない(写真はイメージ)
怒りや不安は感じて当然。無理に抑える必要はない(写真はイメージ)

 「すると感情は自分で整理整頓すべきものと分かり、不機嫌を人のせいにしない、精神的に自立した大人になれます」。負の感情の整理法と、ネガティブ体質の改善法をダブルで実践し、いつもゴキゲンな私になろう!

湧き上がってくる負の感情は「4マス整理」で対処

負の感情は「4マス整理」左上【コントロール可能】かつ【重要】 →今すぐできる行動をする  左下【コントロール可能】でも【重要ではない】 →余力があるときに行動をする  右上【コントロール不可能】でも【重要】 →変えられない現実を受け入れ、できる範囲で建設的な行動をする  右下【コントロール不可能】かつ【重要ではない】 →気にしない、放っておく

 不安や怒りなど日々湧く負の感情は、4マスの表で整理しよう。鍵は「自力でコントロールできる事柄か、できない事柄か」と「重要か、否か」を勘案すること。

左上【コントロール可能】かつ【重要】
→今すぐできる行動をする

左下【コントロール可能】でも【重要ではない】
→余力があるときに行動をする

右上【コントロール不可能】でも【重要】
→変えられない現実を受け入れ、できる範囲で建設的な行動をする

右下【コントロール不可能】かつ【重要ではない】
→気にしない、放っておく

 コントロール可能で重要性が高いものは、建設的な対処法を考えて、即実行。自分ではコントロールできず重要性が低いものは、「気にするだけ損」と割り切ろう。

感情の4マス整理は4つステップで進める

 実際に、負の感情をリセットするには、次の4つのステップを踏んでいく。

<STEP1>不安や怒りの中身を具体化する
<STEP2>1に関して、自分でコントロールできることか否かを仕分ける
<STEP3>さらに、自分にとって重要なことか否かを仕分ける
<STEP4>コントロール可能で重要度が高いものだけ、すぐできる行動をする

 次のページで紹介する例にならって、4マス整理で対処してみよう。