ネガティブ体質は3つの感情ログで整理
日々湧き上がる怒りを記録し、観察すると、「自分は何に、なぜ怒るのか」の傾向をつかめる。怒りを客観視できるようになると、怒りの感情自体が湧きにくくなり、長く引きずることもなくなる。さらに幸せや成功体験を記録すると多幸感と自己肯定感がアップ。感情がネガティブからポジティブへ“体質改善”され、落ち込みにくくなる。
1. アンガーログ
⇒怒りを客観視でき、自分の傾向をつかめる
イライラや腹立たしさ、モヤモヤは、理由が不明確なままストレスとしてたまりがち。小さな「カチン」から噴火レベルの怒りまで、こまめに記録すると、つかみどころのない怒りの原因を客観視できるようになる。職場や家庭など、自分が怒りを感じやすい場所も特定できる。
<やり方>
いつ、どこで、どんな出来事があり、それに対してどう怒りを感じたのかを、日誌の要領でノートやスマホに記録する。怒りの強さも10段階で分かりやすく数値化しよう。なぜ怒りを感じたのかなどの分析は書かなくてOK。
2. ハッピーログ
⇒小さな幸せに目が行き、ストレスが減る
うれしい、楽しいなどのハッピーな感情を記録するログ。書き続けていくと、それまで見逃していた小さな幸せに気づけるようになり、考え方が徐々にポジティブに。ストレスの総量も減っていく。
<やり方>
ごくささいなことでも構わない。ちょっとでも頰が緩んだり、心が弾んだりした瞬間に敏感になり書き留めていく。
3. サクセスログ
⇒自己肯定感が高まり、ネガティブ感情が減る
できたこと、うまくいったことを記録。仕事やプライベートで「やった!」と感じた体験を書く。続けると「うまく対処できている」「周囲の役に立っている」と実感。「どうせ私なんて」とのネガティブ感情が薄れ、自己肯定感が高まる。
<やり方>
成功体験というほど大きく構えず、ハードルをできるだけ低くして、日常のささやかな達成感を書き出していこう。
ネガティブ体質リセットカレンダー
気の重くなりがちな週の始めと半ばにハッピーログで元気を出し、金曜夜にサクセスログで1週間の達成度合いを実感しよう。アンガーログは怒りを感じるたびに。その場で書けないときは、落ち着いてからでいい。
日本アンガーマネジメント協会理事
取材・文/籏智優子