あなたの偏りチェックシート

 自分自身の、日頃の情報との付き合い方を把握しているだろうか。下記の項目でチェックしてみよう。

 一つでも当てはまるものがある人は要注意。極端な情報を真実として過信している危険もある。

□テレビは見ない、新聞は読まない
□マスコミは信用できない。「マスゴミ」だ
□興味のあることは検索してとことん追求する
□情報の入手先はウェブとSNSが中心
□SNSでバズっているネタは押さえている
□友達や家族と最近話が合わない。自分の意見を批判されていると感じる
□マスコミは報じていない「社会の真実」を知っている

情報が並ぶ「お店」には 3タイプあり

 情報発信元を店に例えると、自社で製造(取材や編集)から販売(発信)まで責任を持つ「ユニクロ型」、よそから集めてきた情報を並べる「商業施設型」、誰でも自由に情報を並べられる「フリマ型」に区分できる。

 自分は主にどのタイプの店で情報を「買っている」かを、まずは自覚しよう。

1. ユニクロ型...新聞・テレビといったマスメディアなど
製造から販売まで自社で責任を持つ

2. 商業施設型...ポータルサイトなど(一部独自記事がある場合も)
たくさんの店を選んで集める(一部自社ブランドも扱う場合も)

3. フリーマーケット型...個人のSNS、ブログ、ホームページなど
誰でも自由に出店できる

情報の「食べ方」のお作法

 情報をどのように取り入れるかは、情報「過多」時代の必須スキル。「食べ方」のお作法を身に付けよう。

 お作法のポイントは5つ。藤代さんは、「新聞やテレビは、実は一番コスパのいい自己投資です」と話す。

1. 情報にも適度に注意とお金を払う

 「ネットの無料情報の出どころには無頓着な人が多いが、情報は自分をつくるものなのだから、誰が何を根拠に発したものかを考え、真偽を疑う姿勢を持って」。時には適切な対価を払って質のいい情報を得る意識も必要。

2. 新聞やテレビのニュースの「ざっと見」を毎日の習慣に

 自分のなかに情報のベースを手軽につくるには、新聞やテレビのニュースが最適。「情報を断片的に得るのではなく、体系的に知ること。『ざっと見』でいいから毎日チェックすることで、ニュースの全体像が見えてきます」

3. 「裏づけのある情報」と「誰かの意見や経験」を分けて考える

 個人の意見や体験談はあくまでも「ワンオブゼム」と捉え、裏づけのある情報とは分けて考えること。「統計や科学的根拠、多数の意見を無視した個人の意見を元に、人生や仕事上の重要な判断を下すのは非常に危険です」

4. 「いい情報」を知ったと思ったら、別の見方を探す

 「いい情報」を深掘りすると、アルゴリズムによって、それを後押しする都合のいい情報ばかり見てしまう恐れも。「少なくとも3つ以上、異なる視点からの意見や経験談を探し、多角的に物事を捉える癖をつけましょう」

5. 日々のニュースというベースの上に、読書や勉強で教養を積む

 今後は、情報や知識に投資してきた人とそうでない人との差が大きく開いた格差社会になると、藤代さん。「日々のニュースは情報の最低ライン。プラスアルファの知識をつけることが、現代社会を生きる武器になります」


藤代裕之
法政大学社会学部メディア社会学科准教授
藤代裕之 徳島新聞社勤務を経て、NTTレゾナントでニュースデスクや新サービスの立ち上げを担当。ソーシャルメディア時代のメディアとジャーナリズムをテーマに取材、研究、実践活動を行う。著書に『ネットメディア覇権戦争〜偽ニュースはなぜ生まれたか〜』(光文社)など。

取材・文/工藤花衣

日経WOMAN2019年4月号掲載記事を再構成

この記事は雑誌記事掲載時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります