失敗は「ほうきじじいふ」で乗り越えた

 チームづくりのために川島さんが実践している「ほうきじじいふ」。7つのキーワードを意識することでスタッフの信頼をつかんだ。チームの結束力も強化された。

川島さんが実践している「ほうきじじいふ」

褒める

「ピント外れのことで褒めても、相手のやる気は引き出せません。相手をちゃんと見て、頑張ったところを褒める。朝礼など、あえてみんなの前で褒めることもあります」

うなずく

スタッフの話には目を見てうなずき、「あなたの話を真剣に聞いていますよ」と意思表示。「いつでも相談に来てもらえる関係を築くために、丁寧なリアクションを心がけます」。

共感する

悩んでいるスタッフにいきなりアドバイスをすると、「できる人には分からない」と心を閉ざされてしまう。「『分かるよ』と共感を示した上で、一緒に改善策を考えます」

自分のことから話す

新しいことに挑戦したいけれどうまくいかない…という人の相談には、自分のエピソードを具体的に交えて話す。「『私でもできたよ』と伝えることで、自信を持ってもらいます」

事例で話す

「お客様には専門用語を使わず、相手が分かる言葉で説明。足がむくんでいるなら『切れ目を入れずに焼いたソーセージのようにパンパンです』など、イメージしやすい例えを使います」

イエス・ノーで答えられるように聞く

悩みや症状など相手の言いたいことをくみ取るために、まず「イエス・ノー」で答えられる簡単な質問をする。「イエス・ノーで答えを絞っていき、相手が言いたいことを引き出します」

復唱する

お客様からの予約電話など、日時や固有名詞に関することは必ず復唱する。「基本的なことですが、スタッフみんなで徹底することでミスが減少。お客様からの信頼もアップしました」

【Point】ネガティブな言葉を使わない

 「つらい」「大変」などのネガティブな言葉に対しては、「頑張ってるもんね」とポジティブな言葉に置き換えて返す。

取材・文/工藤花衣 写真/吉澤咲子