読者が経験した数々の失敗。そこには人生の教訓になるようなものから、仕事のノウハウまでが詰まっている。ぜひ参考にしてみて!

 まずは仕事での失敗談から。上司や顧客との意思疎通のミスや作業でのミスなど、「失敗した!」という瞬間は気持ちが落ち込むもの。しかし、そこには教訓も必ずあります。

ファイルを消去し、手入力で復旧…

 Aさんが、重要なエクセルファイルを誤って消してしまったエピソード。初めて就職した会社で、そのエクセルファイルには、1年分の店舗・日別売上実績表が入っていたそうです。

 「初めて就職した会社で、1年分の店舗・日別売上実績表が入っていたエクセルファイルを誤って消してしまいました。すぐに上司に謝罪した上で相談しました。幸い、削除したファイルは前年度分で紙の資料が残っていたため、自分で入力し直すことに。結果的には、エクセルの操作にも慣れることができたし、年間の数字の動きも頭に入ったのはよかったです」

 「けれど、ファイルを消した直後、マウスから手を離せず、寒気を感じたことは今でもはっきり覚えています。慎重に仕事を進めるようになったし、何か起きたときのために、定期的なバックアップなど、復旧方法を考えるように変わりました
(Aさん・41歳・税理士事務所・経理代行補助)

上司に気に入られたけど合わなかった…

 上司との関係がギクシャクしてしまったというBさんのエピソード。最初の職場だったそうで、若手と上司との関係構築は容易でないことがうかがえます。

 「最初の職場で、上司に気に入られたものの、その指導法が私には合わず、いろいろな指摘を悲観的に捉えるようになってしまいました。そのうち上司からは『指導しても受け入れてくれない』と思われてしまい、関係がギクシャクするように」

 「早いうちに、上司の威圧的なものの言い方がつらかったと伝えていれば、少しは変わったと思います」とBさんは振り返ります。「言いにくいことでも、相手にしっかりと伝えること。相手を思いやり、言い方を注意すれば、互いに歩み寄ることができると気づきました。今、後輩を指導する立場になり、特に気を付けています」
(Bさん・35歳・教師)

仕事を頑張り過ぎて、病気で休職…

 Cさんは、頑張り過ぎが失敗につながってしまいました。でも、新たな生き方の発見も。

 「仕事が好きで頑張ってきましたが、自分の体調管理がおろそかに。結局、病気になってしまいました。また、復職するのにも焦って、長期休養を2度も取ってしまう結果に。自分優先で人生を生きることにしました。
(Cさん・49歳・メーカー・広報)

海外ウエディングの顧客を怒らせた…

 Dさんのエピソードは、以前、旅行会社で働いていたとき、顧客を怒らせてしまったこと。しかも……

 「海外ウエディングの申し込みのお客様で、知り合いの結婚式でした

 「原因はパスポートの代理申請の手数料といった細かな内容について、十分に説明できていなかったこと。気まずい関係のままでしたが、周りの方々のフォローのおかげで、なんとか無事に結婚式を終え、帰国されたと聞いたときに、感謝の気持ちでいっぱいになりました」

 「このことをきっかけに、どんなときも誠心誠意、臨むこと、そして謙虚な気持ちで、感謝を忘れないように心がけて仕事するようになりました」
(Dさん・37歳・教育)

株の注文を間違え、血の気が引いた…

 証券会社の業務で、取引金額の単位を間違えたというエピソードを披露してくれたのはEさん。取り返しのつかない状況になる前に解決できたのはよかったですね。

 「証券会社で個人営業をしていたときのこと。お客様からの注文を、100株と1000株の単位を間違えてしまったことが……。そのままだと、注文金額が100万円単位ではなく、1000万円単位になっており、慌てて支店長に対処してもらった。このときは血の気が引きました」

 「以来、何事も復唱する、一呼吸おくようになりました
(Eさん・38歳・通信・ユーザーサポート)


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