「自由時間がない」「忙しすぎてこれ以上の時短なんてムリ!」なんて思っていませんか? ほんの少しやり方を変えるだけで、無理なく自由な時間を生み出すことができるのです。

 前回記事の「人生が充実する時間術 運動と睡眠のための行動を棚卸し」では、時間を有効に使うために、精神科医の樺沢紫苑さんのメソッドとして「消費・浪費・投資」に分けて管理する考え方、そして「投資時間」を増やすと自己成長の好循環が生まれることを紹介した。今回は、それぞれの時間を可視化して管理するワークを紹介する。

 投資の時間を増やすカギは、消費と浪費の時間を減らすことから始まる。次のようなステップで時間を生み出していく。

1. 消費時間は効率化
2. 浪費時間は減らす
3. 投資時間を増やす

 最終ページのワークシートで時間の使い方を可視化して、自分時間を取り戻そう。

1. 消費時間は効率化

 消費の時間とは、仕事や生活に欠かせない雑務、家事、メール処理、経費精算、会議など。早く終わらせたいからと、がむしゃらに取りかかるのは非効率。「オススメは、物事の制限時間を決めてゲーム化すること」と樺沢さん。程よい緊張感から集中力が増し、ゲーム感覚で楽しくタスクをこなせるようになる。

 さらに、「○分までに終わらせよう」と自分で決めることで、やらされ感が薄れ、モチベーション高く取り組める。その際、15分を1つの単位としてタスクを分けるのが有効だという。

 「人が、高い集中力をキープできるのはせいぜい15分程度。これを最少単位としてタスクを分け、スケジュールを組み立てていけば効率的に物事が進みます」と樺沢さん。ストップウオッチやタイマーを使うのも効果的。

◆効率化を達成するためのポイント

1. タスクの目標時間を決める
リストには、内容だけでなく、所要時間の目安も記入。実際にかかった時間との差が大きい場合は、時間の見通しが甘い可能性も。

2. 15分を上限にしてタスクを分ける
「疲れる前にやめることが、モチベーションを保つ秘訣」と樺沢さん。高い集中力が持続する15分を上限に、タスクを細分化しよう。

自分が効率化したいタスクを書き出そう

 どうしてもしなければならない雑務を、出社前、仕事中、帰宅後など、4つの時間帯に分けて書き出す。書き方のコツは15分以内で終えられる内容にすること。15分以内でできるようになったら、目標時間を短くしていく。これを繰り返していくことで、どんどん効率化できる!

【例】
出社前の時間…朝食の準備(15分)/朝食の片づけ(5分)
仕事時間…メールの整理(5分)/交通費精算(10分)
帰宅後の時間…洗濯物の取り込みと収納(10分)/夕食の片づけ(10分)
すきま時間…郵便物、DMの整理(5分)/玄関の掃除(5分)

自分が効率化したいタスクを書き出すシート 出社前の時間/仕事時間/帰宅後の時間/すきま時間