6.相手の勘違いを指摘する
先輩から「あの件、報告ないけどどうなってるの?」と強い口調で指摘が。2日前にメールしたはずなのに……。
言ってはいけない「NGフレーズ」
× メール送りましたけど…
× 申し訳ありません…
カチンときてムッとした態度で言い返すと、相手も感情的になってしまう。事実を確認する前に、怒られたからとりあえず謝るという行為も、信用をなくす要因に。
印象が良くなる「魔法のフレーズ」
○ 2日前にメールでご報告したのですが、いったん確認します
⇒ 感情的にならず事実確認
○ 私のメール上では○日の○時にお送りしているのですが、届いていないようでしたらすみません!
⇒ 事実を伝える
○ もう一度お送りしますね、よろしくお願いいたします
⇒ できることを伝える
「批判された」と感情的に受け止めず、いったんその場を離れ、心を落ち着かせて。相手のミスを責めず、事実を伝えた上で、自分にできることを前向きに提案しよう。
7.セクハラ発言から逃げる
飲み会の席で、男性の先輩から「彼氏いるの?」「好きな人は?」としつこく聞かれた! 冗談っぽいけど、気分は悪い。
言ってはいけない「NGフレーズ」
× ……(苦笑い)
× ほんとにやめてください!!
相手に悪気がない場合、苦笑いで受け流しても嫌がっていることに気づいてもらえず、同じことの繰り返しに。とはいえ、明らかな拒絶は場の空気が悪くなってしまう。
印象が良くなる「魔法のフレーズ」
○ ご想像にお任せしま〜す
⇒ 軽くかわす
○ ちなみに、そういうのセクハラですよぉ〜(笑)
⇒ やんわり指摘
「セクハラと分かっていない場合が多く、真剣に受け止めて心をすり減らすのは時間のムダ。軽くかわしつつ、それがセクハラに当たると会話のなかで指摘して」
8.言いづらいことを指摘する
胸元が緩い服を着ている後輩。少しかがむとブラジャーが見えることも! 男性上司から注意してほしいと言われ……。
言ってはいけない「NGフレーズ」
× 課長から言われたんだけど…
× その服装、みんなの評判悪いよ
「『他人の意見』を持ち出して注意や指摘をすると、自分の言葉が響きづらくなります。また、多数決で強引に従わせようとするのは、相手に反発心を持たれることにも」
印象が良くなる「魔法のフレーズ」
○ △△さん、胸元がいつも見えるのがちょっと気になるんだよね
⇒ 事実を率直に
○ 身だしなみでつまずくのはもったいないので、できたら胸元が見えない服にしようね!
⇒ 自分の意見を爽やかに
「私」を主語にしながら事実を爽やかに軽く伝えると、重くならず、相手にも伝わりやすい。回りくどい口調はかえって嫌みに聞こえる場合もあるので注意して。
NPO法人 アサーティブジャパン 代表理事
取材・文/西尾英子 写真/PIXTA
■修正履歴
3ページ目「3.雑談を切り上げる」の小見出しを修正をしました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。(2020年9月16日)