1. 仕事は「完璧」を目指さない

⇒ 手の抜きドコロを見極める

 すべての仕事で完璧を目指す人も多いが、最初に「納期/コスト管理/品質管理」の頑張りバランスを確認しよう。「納期が短いときは仕事を振った側も完璧な品質を求めない可能性が大。そこを見極めず常に全力投球だと仕事がたまる悪循環になるので、マメに上司などに確認し、上手に手を抜くべき」。

◆急ぎの仕事なら…

・納期…超特急なので、頑張り度60%
・品質管理…そうはいっても、品質も大事なので、頑張り度30%
・コスト管理…お金はかかってもOKなので、頑張り度10%

◆丁寧さが求められる仕事なら…

・納期…余裕を持って頼まれているので、頑張り度20%
・品質管理…クライアントを1度で説得したいので、頑張り度50%
・コスト管理…お金はかかりすぎないように気を付けたいので、頑張り度30%

2. 1人で10秒以上考えない

⇒ 頭の中に答えはない!

 議論や質問を駆使して解決の糸口をつかもう。「『10秒以上考えるな!』は孫社長の口癖。10秒で分からないものは、1人で考えても答えが出ない、という意味です。私自身、長時間ひとりで頭をひねって名案が浮かんだことはありません。時間を有効活用するために、すぐに切り替え、別の行動を起こすほうがいいです」

◆11秒以上たってしまったら…

・書店で役立ちそうな本を探す
ひとりで解決できない=情報不足の場合が多い。「ネットで調べるよりも、書店で関連の専門書を探すほうが、深い気づきがあります」

・とにかく分かりそうな人に質問しまくる
「隣の先輩があっさり解決してくれることもある。解決法を延々と考えるより、『知っていそうな人』を考えるほうが有意義」

孫社長流・専門家をどんどん呼ぶ、究極の「聞き魔」だった
「孫社長は、よく専門家を招いて相談していました。そこで疑問が出たら、次の専門家……と、芋づる式。思いつきで電話もするので、相手が迷惑そうなことも」(笑)

3. 細かいTO DOリストを作らない

⇒ 人が管理できるのは7個まで

 基本的に「その場で終わらせる」を信条に。「メールを後から返信しようとTO DOリストに入れるのは、大いなるムダ! 些末(さまつ)なタスクは、その場で処理するのが基本です。人は、常時7つのことしか考えられないといわれています。TO DOリストは、本当に大事な7つ程度に」

◆作るべきは「プロジェクト単位のブレイクダウンリスト」

 1つのプロジェクトを完了するためにしなければいけないことを細分化する、「ブレイクダウンリスト」を。「大きな付箋にプロジェクト名を書き、その横に小さな付箋で必要なタスクを書き出します」