一生懸命話しているのに、相手に理解してもらえない。上司の承認を得られない。そんな悩みを抱える働き女子、必見! 言葉の選び方や話の順序を工夫するだけで、相手に納得感を与え、説得までできる黄金ワザを、野村総合研究所 コーポレートコミュニケーション部 広報課 上級専門スタッフの日下部美弥子さんに伺いました。具体的な事例とともに紹介します。

相手の心を引きつける話し方

 10月21日公開の記事「上司も部下も納得 仕事ができる人の話し方」では、「結論から話して、相手を安心させる」話し方のコツをお伝えした。

 今回は、共感を呼び相手の心をひきつける話し方と、具体性を盛り込んで「Yes」を引き出す話し方のコツを紹介。

 言葉の使い方や話す内容を工夫したり、自分の意見や考えに裏付けを加えて伝えることができれば、相手の心を引き寄せて物事をスムーズに進めることができるようになるはずだ。

(ディスカッションをしている人物のイメージ画像)

1. 「なぜ」を交えて共感を呼ぶ

 人は、語り手の熱い思いや意義に共感するもの。例えば新しい企画を提案するとき、細かなスペックを説明するより、いろいろな視点から「なぜ」を語ったほうが、「面白い」「ぜひやるべきだ」などと、相手をその気にさせやすい。

「なぜ」自分がこれをやりたいのか
「なぜ」今、始める必要があるのか
「なぜ」自社が手がけるべきなのか


2. 引き寄せフレーズを使う

 プレゼンなど、大人数の前で話すときに使えるワザ。「聞き手に疑問を投げかけたり、同意を促したりするフレーズを差し挟むことで、場の空気を1つにまとめ、聞き手の集中力をキープするのに役立ちます」(日下部さん)

「皆さん、○○って知っていますか?」
「最近、○○○だと思いませんか?」