いざというときの室内の防災対策

 働く女性は外出時間が長いため、家の中の防災がおろそかになる場合も。室内の防災対策にも取り組んで。「防災目線で収納を考えてみること。モノがあふれていると、落下物でケガをしたり、避難路が塞がれるなど、災害時には危険地帯に変わる。モノを減らしスッキリした状態にしておくことが大事です」

 家電などの転倒、中身の飛び出しを防ぐ耐震用アイテムを取りつけ、部屋は防災仕様に。「仮に防災用品が手元になくても、ベビー用品や介護用、アウトドアグッズで代用が利く場合も。これがなくちゃダメと決めつけず、応用力を働かせて柔軟に考え、対処することが身を守る術すべにつながりますよ」

1. 電子レンジ

「イーピタッと」レンジ用。ティーエフサービス。強力テープとバックルベルトで固定。2544円(編集部調べ)
「イーピタッと」レンジ用。ティーエフサービス。強力テープとバックルベルトで固定。2544円(編集部調べ)

大地震が起きると、電子レンジが飛んだり、落下したりすることも。「わが家では、粘着式のバックルを貼り、ベルトで固定して転倒防止。ジェルパッドでも◎」

2. 冷蔵庫

「災害時に一番怖いのは、冷蔵庫の転倒。しっかり耐震対策をしましょう。わが家では、突っ張り棒とベルトで天井と壁に固定。冷蔵庫下には4カ所ゴムマットを敷いています」

3. 食器棚

「わが家の食器棚は引き戸タイプ。引き戸には耐震ラッチが付いていないため、割れやすい食器の側をS字フックで飛び出し防止。100均のスマホリングと組み合わせてアレンジしています」

4. 火災の初期消火には…

「ファイヤーブランケット」。アマゾンで1000円台で購入したもの
「ファイヤーブランケット」。アマゾンで1000円台で購入したもの

黒いひもを引っ張ると布が取り出せる。炎にかぶせて消火。火災の初期消火にかぶせるだけでOK。「火元になりやすいコンロ側ではなく、シンク側に置きましょう」

熊田明美
防災士・整理収納アドバイザー 
熊田明美 NiceLife代表。東日本大震災をきっかけに、整理収納と防災に目覚め、整理収納アドバイザーと防災士の資格を取得。現在、防災備蓄収納プランナー協会のマスタープランナーとして認定資格講座も開催。

取材・文/西尾英子 写真/小野さやか