【税金&保険】目先の損得ではなくバランス感覚を養って
前野 ふるさと納税やiDeCo(イデコ)も同じですね。どちらも「お得だからやったほうがいい」という認識こそ広まっていますが、「iDeCoで納税額が下がったら、ふるさと納税の目安額も下がる」ことを理解するには税金の知識が必要。
会社員なら源泉徴収票や給与明細の見方が分かるだけで十分です。給与から税金がどのように計算され、いくら納めているのか、その仕組みが分かると、「減税」や「節税」の本質を理解できます。税や社会保険の知識が身に付くと一気にお金の視界が広がるのに、学ばないのは本当にもったいない。
風呂内 保険も、少し視野を広げて選んでほしいなと思うことがあります。「一番手厚い保険を教えて?」とよく聞かれるのですが、健康保険や勤務先の福利厚生の保障内容を理解せずに尋ねてくる人がいます。
保険は万一のとき貯蓄でカバーできない甚大なリスクに備えるもの。貯蓄では備え切れないリスクは何か、公的保障で足りない部分はどこかを整理できれば、自然と必要な保障内容は分かります。
保険は一番いいスペックの商品を買うのではなく、おおむねでいいので、自分にとって間違っていない商品を選ぶことが大切です。
塚原 家計や保険など、自分の現状を整理して、足りない資産や保障を増やすための知識を補っていく学び方が、ムダも失敗も少ない感じですね。全体を俯瞰して、自分の知識が偏っていないか点検できるバランス感覚も欲しいかな。
2. 源泉徴収票の見方を覚えて税金の基本を知る