【投資】実際にやって、合うものを深めていくスタンスでいい

塚原 お金を増やす知識もあったほうがいいでしょう。そのためにも株式投資などは挑戦してみていいと思いますよ。知っているのとやってみるのとでは、投資に対する考え方がまるで違ってきますから。

 「株なんか絶対やらないと思っていたけど、買ってみたらそれほど怖くなかった」はよくある話。その後、株式投資をマイペースに続けられる人もいれば、マイナスのストレスが想像以上で、仕事が手につかなくなる人もいます。

 ただ、ここで重要なのは損得ではなく、自分が向いているかどうかを知ること。向かないと分かれば、コツコツ積み立てでいこう。じゃあ、つみたてNISAかiDeCoのどっちがいいか、あるいは両方使うか、商品はどれにするか……と、検討すべき道筋が見えるわけです。知識を詰め込むより何倍も、勉強になることは間違いありません。

風呂内 見極めのために、最初は少額でいろいろ買ってみるといいかも。私は20代の頃に初めて投資に挑戦したのですが、当時は全く知識なし。とりあえず予算を10万円程度と決め、これで買えるものをと、当時6万円だったスターバックスの株と、投資信託と、それから外貨を5通貨ほど買いました。

少額でもまず始めることで、リアルな知識が身に付きます(風呂内さん)
少額でもまず始めることで、リアルな知識が身に付きます(風呂内さん)

 その結果、外貨は変動が大きくて私には合わないと分かりました。一方、株には興味が持てたので、セミナーに行ったり、自分に理解できそうな本を読んだりして、勉強するようになりましたね。

前野 お金の勉強というと、「いざFP資格!」という人が多いのですが、試験の勉強はいわば暗記の知識。自分の家計を改善する方法は教科書に書いてありません。FPの勉強で基礎知識を得ながら、家計も保険も投資も、自分事に引きつけて実践で学ぶのが、ゴールへの早道かもしれませんね。自分のケースについてFPなど専門家にアドバイスを求めるのも有効だと思います。

塚原 最後に1つだけ。お金の使い方も磨いてほしい。お金は、自分を豊かにするためのツールです。ファミレスで1000円の食事を10回するより、リッチなレストランで1万円の食事1回のほうが記憶に残るし満足度も高い節約。そんな「記憶に残る使い方」が豊かに節約をするポイントです。人生を振り返って、「お金は貯まったけれど、好きなことは何もできなかった……」なんてことにはならないようにしたいですね。

投資に強くなるには
1. 積み立ても個別株投資も実践で知識を磨く
2. 自分に合うものを見極め、ストレスなく続ける