個別株投資はコツコツ投資よりリスクが高いけれど、リスクに応じたリターンも期待でき、社会や経済に関心が向くという利点も。改めて基本をおさらい!

業績の見当がつきやすい身近な会社に投資を

 個別株は比較的、挑戦しやすい投資対象。大金が必要なイメージもあるが、10万円程度から投資でき、値上がり益だけでなく、配当や優待も受け取れる。

 「株に興味を持ち、特定の会社に注目するようになると、その業界に詳しくなれたり、産業に関するニュースがリアルに感じられたりと、社会や経済を見る目が養われます」。そう話すのは、マネックス証券執行役員の大槻奈那さん。

 銘柄選びが難しそうだが、「配当金が目的なら、証券会社のサイトで高配当銘柄のランキングを調べ、経営が安定していて株価が大きく下がりそうもない会社を選ぶのもひとつの方法」。このとき、化粧品や医薬品、日用品のメーカーやアパレルなど、なじみのある会社を候補にするといい。商品やサービスに接していれば、いい商品を送り出しているか、ファンが多いかなど、業績の好不調の見当がつきやすい。

 「配当金や優待目的で長期保有するなら、株価チャートなどは見なくてもいい。長い目で見れば株価はその会社の業績に連動するもの。利益の推移はチェックして」。生活のなかから有望な会社を見つけて、少額でも株を買ってみることで、企業や経済を見る視点が磨かれそうだ。