気分と健康を左右する女性ホルモン。前回は、年代によってエストロゲンの分泌量が変わり、健康状態も変わることについて紹介しました。今回は、女性医療クリニック・LUNAグループ理事長の関口由紀さんに聞いた、ホルモンバランスを整えるためにおすすめの生活習慣を紹介します。
女性の若々しさや健康を守ってくれる女性ホルモンも、年齢とともにそのパワーは下降線に。できるだけその力を引き出し、維持するには、日々の生活習慣が大切。食事、睡眠、運動、入浴の中で、「温める」「潤す」「癒やす」をキーワードに毎日を見直そう。
食事 ⇒ 時間や量を考え「負担」をなくす
体が一定のリズムで働くことで、ホルモンバランスも整う。食事は、日によって回数、時刻を変えず、毎日「規則正しく」を心がけて。胃腸に負担をかける大食いもNG。
積極的に取りたい食品
◆「腎」を補う食品
「腎」は、漢方で生命エネルギーが蓄えられる場所で、女性ホルモンの働きにも影響する。食事で腎のパワーを補おう。
例えば…キャベツ、山芋、しいたけ、セロリ、肉、ドジョウ、エビ、黒豆、ゴマ、クルミ、海草類、シナモン、山椒
◆大豆イソフラボン
体内でエストロゲンと似た働きをする大豆イソフラボンは、更年期障害の低減に効果が。40代以降は積極的に取ろう。
例えば…豆腐、煮豆、きな粉、高野豆腐、油揚げ、豆乳、納豆、醤油、味噌
◆カルシウムとビタミンD
40代以降は、骨密度が低下。骨粗しょう症のリスクがアップ。骨を作るカルシウムとビタミンDを。
カルシウムは…牛乳やチーズなどの乳製品、豆腐や納豆などの大豆製品、小エビ、小魚、海草、緑黄色野菜
ビタミンDは…鮭、サンマ、イワシ、サバ、きくらげや干ししいたけなどのきのこ類