テレビで著名人の乳がんのニュースなどを見るたびに、「私は大丈夫?」と気になってしまう……。女性の病気と、検査や病院をどう受診するといいのかを専門家に聞きました。

1年に1度は婦人科や女性外来で検診を

 「30代以降は、女性特有の病気のリスクも高まります」と女性医療クリニック・LUNAグループ理事長関口由紀さんは注意を促す。1年に1度は婦人科や女性外来で検診を受けよう。「私は妊娠できる体?」という相談もOK。卵巣や子宮の状態を診てくれる。

 「注意したいのが、不妊の原因にもなる子宮筋腫、子宮内膜症。1年に1度は、婦人科や女性外来で超音波検査を受けましょう」(関口さん)。子宮頸がんと乳がんの検診は、職場や自治体の健診で受けられる。

 今は30代後半に妊娠を考え、そこで不妊に気づくケースも少なくない。「子供を持ちたい『かも』と思うのなら、20代から子宮の健康を意識したいですね」。

もっと自分の体を大切にする、3つの心得

【1】30歳になったら乳がん&子宮がん検診は年1回受ける

 乳がんは50代に多いが、まれに30代でも発症する。子宮頸がんは年齢に関係なく発症し、初期症状がないため、検診で見つかることが多い。それぞれ年に1回は検診を。企業や自治体の検診でも可能。

【2】基礎体温表は20代から! 不妊の可能性の早期発見も

 排卵の有無は、月経があるだけでは分からない。3カ月間、基礎体温をつけて、低温期と高温期の2相性になっていない場合、無排卵の可能性も。不妊につながるので、早めに婦人科や女性外来で相談。

【3】更年期障害も月経前症候群も、ガマンせずに受診する

 更年期障害や月経前症候群(PMS)でつらい症状があるときは、ガマンせずに、婦人科や女性外来を受診しよう。更年期障害はホルモン補充療法で、PMSはピルの服用で、症状が改善することが多い。