やせる筋トレの大正解 Q&A

Q. 毎日1駅歩けば、筋肉はつくの?

A. 負荷があまりかからない運動を続けても、筋肉はたいして増えません
 筋肉をつけたり、脂肪を落としたりするためには、家事や通勤バッグを持つといった日常的にかかっている負荷よりも、高い負荷を加える必要があります。特に、都市部では1駅分の距離が短いので、歩いても大した負荷にならず、筋肉もさほど増えません。1駅分歩くなら電車で早く帰り、その分を筋トレや運動時間に充てることをおすすめします

Q. お腹や二の腕といった部分やせはできる?

A. 原則的に部分やせはできません
 腹筋運動をしたからお腹の脂肪が、二の腕のトレーニングをしたから二の腕の脂肪がエネルギーとして使われ、落ちていくわけではありません。運動をすると、体全体に蓄えられている脂肪が少しずつ使われます。部分的に筋肉をつけることはできても、部分やせは原則として不可能なのです。

Q. ホットヨガでたっぷり汗をかけばやせる?

A. 汗をかくだけでは脂肪は燃焼しません
 ヨガで気分転換ができ、リラックスできる方もいると思います。しかし、ダイエットを目的にヨガを行うのは効果的ではありません。また、汗をたくさんかいた後に体重を量って「減った!」と喜んでも、それは水分が体から出ていっただけ。ダイエットのための運動の基本は、筋トレで筋肉量を増やすことや、有酸素運動で消費カロリーを増やすことです。

Q. 筋トレすると、脚が太くなってムキムキにならない?

A. ムキムキにも太くもなりません。安心して筋トレに励んで
 やせるために筋トレに励んだのに、脚が太くなるのは嫌ですよね。でも、安心してください。女性は筋肉を大きくするために必要な男性ホルモンが少ないため、太くなりにくいのです。筋トレ後に脚が太くなったと感じたことがある人は、筋トレ直後に一時的に血液などが集まってパンパンに張る「パンプアップ」という状態だったのでしょう。

Q. 「ながら筋トレ」は効果ある?

A. 負荷を上げないと効果はありません。しかし、階段の活用はおすすめ
 掃除をしながらといった「ながら筋トレ」は、さほど効果はありません。何かをしながらできる程度の負荷では筋肉はつきにくいからです。しかし、駅や会社の階段を利用すれば負荷をかけられ、下半身の筋肉がつきます。筋トレに抵抗がある人は、ぜひ生活に「階段上り」を取り入れて、まず1段ずつ上り、慣れてきたら1段飛ばしで上ってみましょう。

中野ジェームズ修一
スポーツモチベーションCLUB100最高技術責任者、PTI認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー
中野ジェームズ修一 フィジカル強化で競技力向上やケガ予防、生活習慣病対策などを実現するフィジカルトレーナーの第一人者。新著に『女性が医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)。

構成・文/高島三幸 イラスト/内山弘隆