きちんと寝たはずなのに眠い、なかなか疲れが取れない…。そんな不調は「糖質の過剰摂取」が原因かもしれません。不調を解消するためにも、正しい糖質オフのルールを知っておきましょう。
「正しい糖質制限」を知ろう
数年前から、ダイエット法のひとつとして話題の「糖質制限」。短期間で体重が落ちると評判だが、「白米やパン、甘いものは一切厳禁」というストイックなイメージもある。
ベストセラー『医師が教える食事術 最強の教科書』の著者である、医学博士の牧田善二さんも「糖質を完全に抜くことで、体重が落ちるのは事実」と言う。ただし、「だからこそ、現在肥満状態の人が、一時的に厳しく糖質を制限し標準体重まで落とすのは有効ですが、標準体重以下の人には、正しい知識もないまま、闇雲に制限することは勧めません」と言う。
「正しい糖質制限とは、『過剰な糖質』を取らないようにすることです」と牧田さん。
「現代人の多くは、糖質を過剰摂取しています。菓子パンなどの甘いものや、フライドポテトなどの炭水化物はもちろんですが、野菜ジュースや健康ドリンクのような、ヘルシーとうたわれている飲み物にも、実は糖質がたっぷり入っているので要注意。菓子パンやジュースなどの甘いものを飲み食いするのが習慣化している人は、『糖質中毒』の可能性すらあります」
また、取り方にも注意が必要だ。「空腹時に糖質を一気に取ると、血糖値が急激に上下し、体調不良やイライラの原因になります。特に液体の糖質は、急激な血糖値の上昇の原因になりますから、『朝はフレッシュジュースだけ』なんて、もってのほかです」
ダイエットで、自己流で取り入れている人もいるが、意外に誤解も多く、やり方次第では体に負担の大きい「糖質制限」。そこで、正しいルールを教えてもらった。
そもそも…糖質って何?
糖質とは、炭水化物から食物繊維を除いたもの。ご飯やパン、麺、果物、イモ類、お菓子、清涼飲料水などに多く含まれる。体の主要なエネルギー源だが、取りすぎると生活習慣病や肥満を招く原因に。
避けたい糖質はこれ!
1. 缶コーヒーやジュース
液体の糖質は急激に血糖値を上げ、糖質中毒を引き起こす原因に。市販のスポーツ飲料もNG。
2. 砂糖の入ったお菓子
白砂糖がたっぷり入ったお菓子は糖質の過剰摂取につながる。甘みが欲しいときは蜂蜜が◎。
3. 果物
果物に含まれる「果糖」は、ブドウ糖よりも体にため込まれやすい性質があり、肥満のもとに。
4. 白米、白いパン、うどん
白く精製された主食はNG。「玄米も、炭水化物という点で糖質の量は白米と変わりませんが、栄養面で白米よりおすすめ」。
糖質が過剰だとこんな悪影響が
□太りやすくなる
□すぐに眠気に襲われる
□体がだるく、スッキリしない
□イライラしやすくなる
□集中力がなくなる
空腹時にお菓子やジュースなどの糖質を取ると、血糖値が急激に上昇。「上がった血糖値を戻すため、体は大量のインスリンを放出。これにより再び血糖値が急激に下がるとイライラやだるさ、眠気などの不快な症状が起こります」