すぐに感情的になる上司、何度言っても伝わらない後輩―─。ストレスフルな人間関係がスッとラクになる7つの方法を行動します。

「好き嫌い」「勝ち負け」の感情を手放す

 「苦手な相手とうまく付き合うには、手放すべき2つの感情があります」と、心理カウンセラーの渡辺奈都子さん。

 まず、「好き嫌い」の感情。「何も相手を好きになる必要はありませんが、『苦手でもよりよく付き合う』と決意して、感情ではなく思考による行動を心がける。好き嫌いの感情に振り回されると、いつまでも目的が達成できません」

 もうひとつが「勝ち負け」の感情。「相手が変わることを待つより、自分から関わり方を工夫して歩み寄るほうが、うまくいく可能性が高い。それは『負け』ではありません。関係が良くなればストレスが減るし、苦手な相手とうまく付き合える『一生もののスキル』が身に付き、人間関係がラクに。自己成長の機会だと前向きに考えて」

行動を起こす前の3つの心がまえ

 次のページでは、人間関係がラクになる7つの行動を紹介していくが、その行動を起こす前に必要な心がまえを知っておこう。

1. 関わる必要があるなら、向き合うことに腹をくくる
 人間関係に悩むのは、避けられない相手だから。「相手を好きになる必要はありませんが、逃げずに向き合ってみると、まずは覚悟すること。関係の変化はそこから始まります」

2. 自分が変わることで、相手との距離を縮める
 「相手に変えるのは難しいと、誰もが経験しています。でも、自分の関わり方を変えれば、相手との距離を変えることはできる。距離が近いほど、相手を理解しやすくなります」

3. 歩み寄るのは負けではなく、自己成長と考えよ
 「自分から歩み寄る=相手より下になる、負ける、ではありません。『これまでと違う関わり方を試す』だけのこと。人付き合いのスキルが上がり、自己成長につながりますよ」