肝臓専門医に聞く「お酒の気になるあのウワサ」
1.下戸でも鍛えれば飲めるようになる?
⇒そういう人もいます。
「飲酒の機会を増やすことで、アルコールやアセトアルデヒドの分解酵素の活性が上がり、飲めるようになる場合も。ただし、健康を害するリスクもあるため、おすすめしません」
2.ハイボールは他のお酒より太りにくい?
⇒太りにくいのは確か。ただし飲みすぎは禁物。
「ウイスキーや焼酎などの蒸留酒は糖質がほぼゼロのため、ビールやワインより太りにくい。ですが、アルコールの代謝でできる物質は脂肪の原料になるので、蒸留酒でも飲みすぎには注意」
3.飲む前に「ウコン」って、効くの?
⇒劇的な効果は期待できません。
「飲むのは構いませんが、劇的な効果は期待しないこと。なお、ウコンの摂りすぎは肝臓に悪影響。市販のドリンクを飲む程度なら問題ありませんが、サプリなどで継続的に取るのはNG」
4.二日酔いに早く効くのは、しじみ汁?
⇒すぐ効く方法はなし!
「残念ながら二日酔いを即座に解消する魔法はない。アルコールの分解に必要なのは水、ビタミンB群、アミノ酸。このなかで特に不足しがちなのは水なので、まずは水分補給を優先しましょう」
5.生理中はお酒をなるべく控えるべき?
⇒個人差があります。
「生理中に悪酔いしやすいかどうかは、個人差が大きい。ただし、生理中は体内の水分バランスが乱れており、脱水状態になりやすい。生理中に体調が悪くなる人は控えめにするのが無難」
6.熱い風呂は酔い覚ましになる?
⇒危険です。絶対にダメ!
「飲酒後の入浴は急激な血圧の変化を招くため、非常に危険。ただでさえ体内の水分が減っているため、脱水症状のリスクもあります。湯船にはつからず、シャワーで済ませましょう」
肝臓専門医
取材・文/工藤花衣 イメージ写真/PIXTA