日常を「調べて書く」で知を蓄積

 グラフィックデザイナーの金治智子さんの雑学ノートは、「雑」とは正反対の美しさ。

金治(かなじ)智子さん(40歳・グラフィック&コンセプトデザイナー・夫と2人暮らし)

 「ノートに残しているのは、日常、当たり前に目にするけれど、実はきちんと知らない物事。街で見かける花や、頂き物の紅茶の名前など、なんでもあり。ネットを中心に調べながら、由来や特徴などの事実を書き写し、さらに、私自身の思い出や感想を添えて書き残しています」

 イラストを添え、丁寧に書く、その時間で、しっかりと頭に残していく。「手が届く範囲にあることを、きちんと知る。その知識の積み重ねが、私にとっては小さな成長。書きためたノートを見ると、自信が湧きます」

日常生活で触れるものを改めて調べ、深める

 毎日1時間程度、ノートの時間を持つという金治さん。「街で見かけた花など、自分の身近にあるなかで印象的だったものを題材にし、改めて調べて深めていきます。お気に入りの万年筆で、丁寧に文字を書くのが至福の時間」。現在は、本の気に入った段落を書き写す、「ゆる書写」も実践中。

【POINT】

□色鉛筆で丁寧にイラストを描くことで、イメージが頭に残る
□ネット検索や辞書を使い、百科事典の項目を作る感覚で、詳しい説明を書く
□自分の思い出と結びつけたり、派生して調べたことを書いたり。オリジナルな内容を書き加える

<愛用中>
博文館「当用日記」は、「印刷された日付は無視し、見開きで使っています」。

<お気に入り文具>
ノートに書くときは、基本的に万年筆を使う。筆記具は大きなペンケースにまとめているが、特にお気に入りの万年筆は、専用のレザーケースに。

「初めて日記」で毎日1つずつ成長する

 「絵日記を続けたくて決めたテーマが、『毎日必ず1つ新しいことをする』でした。すると、アイスを買う程度のことでも、新しいことのために、食べたことのないフレーバーを選ぶようになる。ノートのおかげで、自分の世界を面白く変えていけます」

<愛用中>
「Pen and message.」オリジナルのシステム手帳は、金治さんがプロデュース。

※金治さんのInstagram→

取材・文/岸本洋美 写真/小野さやか(himeさん)、山本尚侍(金治さん)

日経WOMAN2018年10月号掲載記事を再構成

この記事は雑誌記事掲載時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります