「もう無理、もうダメ」――仕事で大きなミスをして落ち込むと、臆病になりがち。でも、冷静に振り返ることができれば、次への一歩を踏み出しやすくなる。そんなときにおすすめのノート術を紹介します。

ノートで冷静に振り返り、小さな改善を繰り返す

 「ミスした自分を受け入れれば、失敗は成功の元になります」。こう話すのは、接客アドバイザーの北山節子さん。でも、「失敗は自分の経験を広げ、成長させてくれる貴重な機会。失敗=チャンスと思って」。とはいえ、ひとたび失敗したら、後悔やつらい気持ちでいっぱいになるもの。「そんなときは思いっ切り落ち込んでいいのです。その後に、冷静に原因を分析しましょう」

 北山さんが勧めるのは、ノートに書くこと。ポイントは「なぜ」を繰り返すことだ。「自問自答するうちに、本当の失敗の原因が見えてきます」

 改善策も、2つに分けて書く。1つは同じ失敗を繰り返さないためのもの。もう1つは翌日すぐできるもの。「失敗をリカバリーする機会がすぐ訪れるとは限らない。ならば、まず次の日にできる小さな改善目標をつくり、それを達成することを繰り返せば、必ず次の機会に生きます」

 このノート術は、北山さん自身が続けているもの。「いつも失敗ばかりでネガティブになっていた自分に、父が『なんでそう思うの?』と聞き、それに答え、改善していくうちに、冷静に判断・分析できるように。やがて百貨店でお客様のかゆいところに手が届く接客ができるようになりました。失敗してもめげず、いろいろな角度から自分を捉えられれば、必ず成長でき、夢もかなえられますよ