「アイデアを出す」ことを仕事とする人がどのようにノートを活用しているのでしょうか。思考を深めたり、アイデアを形にしたりするためのノート術をクリエイティブ職の人に聞きました。

ビジュアルで思考整理

自分のなかで「会話」しながら頭のなかを見える化します
自分のなかで「会話」しながら頭のなかを見える化します

稲垣奈美さん(36歳)
アイ・キューブ クリエイティブ室

 リサーチからアイデアや企画・デザイン提案までワンストップで提供するアイ・キューブで、クライアントとともに商品開発に携わる稲垣奈美さん。

 クライアントの思いと生活者のニーズをつないで今までにない商品を生み出すため、思考を深めるのに活用しているのがノートだ。「紙の上で自分との対話を繰り返すことで、思考が深まります。手書き文字には表情があり、見返したときにそれを書いたときの気持ちまで再現されるんです」

 稲垣さんは用途とシチュエーションによって、ノートを使い分ける。今回は、じゃばら状のノート、A4ノート、A5ノートの3種類の使い方について紹介してもらった。

【愛用する筆記具】
文字を書くのはパイロットの「ジュースアップ」。丁寧に考えをまとめるときは0.3mm、素早く書くときは0.4mmと、太さで使い分け。強調用には、裏写りしにくいトンボ鉛筆の「デュアルブラッシュペン」を使用。