「『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』受賞後も山あり谷あり」と言う小竹貴子さんに、ターニングポイントごとの逆境の乗り越え方を聞きました。
笑顔で収まる写真の影で心身はボロボロに
「私は本当に運がいいだけ。お手本になりませんよ」――取材のお願いに、そう答えた小竹貴子さん。
レシピ検索サービス「クックパッド」に2004年に入社し、マーケティングを見直すことで、5年間で105倍という事業成長に貢献。日経WOMAN「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2010」で総合2位を受賞した輝かしいキャリアの持ち主だ。
プライベートでは2児の母。公私共に充実しているように見えるが、「受賞後に仕事の壁にぶつかって、一度、会社を辞めています」と告白する。さらに、「表彰式の写真に笑顔で納まっているけれど、実は心身共にボロボロ。長女を産んで3カ月で職場復帰しましたが、そのことで夫とは話し合いの連続でしたし、娘への罪悪感でいっぱいでした」とも話す。
当時からの知り合いである記者に、「私のピークは30代と思われたくない」と、ことあるごとに言い続けている小竹さん。現在は、「料理は、人にとって、そして社会にとって価値のあるものだということを伝える」ことを自分の使命として、現状に満足せず、キャリアを模索中だという。
20代、30代、40代、それぞれのターニングポイント
「何度も壁にぶつかりましたが、そのなかで学んだことは、確かに糧(かて)になっています」と言う逆境と学びのヒストリーを、ここで共有してもらった。
次のページから、小竹さんの20代、30代、40代のそれぞれのターニングポイントをグラフとともに追っていこう。