考えてみてください。転職で失敗したからといって、死ぬことがあるでしょうか。もし無一文になることがあったとしても、これまでに身に付けたスキルや経験、築いてきた人間関係があれば、何とか打つ手は見つかるはずです。つまり「仮に失敗したとしても、すぐに死ぬわけではない」ということを、きちんと自覚したほうがいいのです。

 勝ちっぱなしでキャリアや人生を終えられる人なんてほとんどいません。新しい挑戦に失敗のリスクは付きものですが、同時に「ここまで失敗しても、何とかやっていける」という実感は、「自己効能感」を高め、不安から解放してくれます。

大胆に、楽観的に変化を楽しもう

 成功する人は大抵、「まあ、失敗したって死なないよね」というマインドを持っています。「人生、どこまで失敗できるか」くらいの大胆さで、楽観的に変化を楽しんでいる人も珍しくありません。

 変化に対し黙々と対処していく積み重ねを大切にし、一つハードルの高い挑戦へ自分を駆り立てたいときには、「死ぬわけじゃない」というくらいの強い言葉を胸の中に持っておくこと。この心構えがあれば、どんな不安も飼いならしていけるようになるはずです。

取材・文/小野田弥恵 イラスト/PIXTA