尾原和啓さんに、自分らしく働くために大切な考え方を教えてもらう本連載、第8回のテーマは「不安」との向き合い方です。新しい挑戦やアクションに打って出ようとするとき、きまって付きまとうこの感情。自由になるための思考法とは?

不安を感じる自分を責める必要はない

 世の中の変化が加速していることを敏感に受け止めている影響か、このところは一層「不安」を抱える人の声が目立つようになったと思います。僕も身近な知人などから、先々のこと、仕事に関する悩みについての相談を受ける機会が増えました。

 ただ、それを通して感じるのは、多くの人は具体的な事柄についての見通しというよりも、はっきりしない何かへの「漠然とした不安」を抱えているということです。そして同時に、なぜか「不安になること=カッコ悪いこと」だと考える傾向が非常に強いようなのです。

 まず、その前提を疑ってみましょう。先々のことに対して不安になることは、決しておかしいことでもなければ、そういう自分を「弱い」と責める必要もありません。