2020年卒の就職活動が本格化しています。企業側がどのようなことを考えて採用に臨んでいるのか――学生にとっては見えにくいもの。日経doors編集部では、製造、人材、PR業界各社の採用担当者に、覆面インタビューに応じてもらいました。「学歴フィルター」などについて語ってもらった前回に続き、第2回は、エントリーシート(ES)や面接で注目しているポイントに迫ります!

前回記事 ⇒ 採用には影響する? 学歴と就活、企業のホンネ

座談会で聞きました

ESの重要度が下降中…?

――まず、ESでの選考のポイントを教えてください。本音でお願いします。

製造 そうですねー……、ESって、正直なところ似通った内容のものが多くなるじゃないですか。もちろん書いてあることは読みますけど、採用判断の材料として優先順位が高いかというと、そうでもないです。「書くだけ」ならいかようにも書けるので。やはり、面接で内容をより深く掘っていったり、学生が大切にしているモノやコトへの「温度感」を確かめたりすることのほうを重視しています。

PR ESの審査基準は、昔に比べて緩くなってません?

製造 そうそう。

PR 以前はESを読むとき「当社ならではの志望理由になっているかどうか」を重視していたんですよ。「それ、同業他社でも同じじゃん」というものに対してネガティブな受け止めをしていた。でも、ここ数年はそういう「どこにでも出せるES」が当たり前になり過ぎてしまって。最低限の内容をクリアしていれば通す、という方針になりつつあります。

人材 当社の場合は、ES選考がありません。適性検査後、集団面接、そして人事面接という流れ。書類審査で何が見抜けるでしょう。嘘もつけるし、他の誰かに代筆してもらうこともできる。あまり信用していないです。

――そうはいっても、一線を越えられるESとそうでないESには差がありませんか。

PR 信じられないかもしれませんが「これ、他社用じゃないの」というESがある。仕事内容が間違ってるんですよ。これは当然NGですね(笑)。たぶん「仕事内容が近そうだから一応出しとこ」みたいな感じなんだろうな。あとは、誤字・脱字が大量にあるとか、日本語が壊滅状態であるとか……、これも厳しいですね。当社は「伝えること」が仕事の中心ですから。ESは、そういった「ネガティブチェック」のためのツールになっている感覚はありますね。

製造 そうですね。内容に関しては前ほど重視しなくなって、見ているのはとても基本的なことです。例えば、設問の内容を正しく理解して、的確に答えられているか。仕事をする中で、コミュニケーション能力はとても大切です。聞かれていることからズレた回答を一生懸命書いてきてしまう人、意外といます。

PR 逆を言えば、ESを頑張ってくれたらすごく差別化になるとは思います。以前感心したのは、ES提出後にセミナーに参加したある学生が、ブラッシュアップしたESをもう一度出してきてくれたこと。「話を聞いたことで、考えが深まって志望動機が増えた」と言うんです。当社のようにベンチャー気風の企業では、そういう前向きなスタンスはプラス評価でしたね。だから、ここはという本命企業では企業研究を頑張って、「感動のES」を目指すのもいいかもしれない。