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戦う! 就活最前線

就活での「暗黙のルール」 対処法は?

採用担当者の覆面座談会/下

入社を決定するのは本人の意思だけじゃなかった

PR その場ではそれほどの反応がなくても、入社先を最終決定するに当たり、保護者チェックが入る場合があるみたいで……。

人材製造 あ~……。

製造 バックにいるなあ、親御さん。……って、感じる瞬間ありますよね。

人材 「本人の最終意思決定に影響する人物は誰か」というのは、真面目に確認します……。保護者はもちろん、祖父母の場合もあれば、恋人の場合もある。「誰かに相談しますか」とか、「人生のそれまでの意思決定は誰の意見を参考にしてきたのか」とか……。

 過去には、保護者は反対しているけど本人は入社したいと思ってくれているケースもあって、一緒に説得方法を話し合ったこともありましたね。

PR 当社ですと、そういう局面で親を説得できないタイプは、入社してから厳しいとは思うなあ……。

――カバンや靴などの服装、入室の際のノックの回数……。就活をめぐっては、ビジネスシーンではそれほど気にされないようなマナーも重視されることがあると聞きます。

製造 当社に関しては、気にしないですね。職種によっては私服面接を実施しているくらいなので。感性とかセンスとか、学生のパーソナリティーが見えたほうが面白いですよね。

人材 私も同意見です。もちろん清潔感は大切ですが、「髪色は絶対に黒でないと」とか思いません。ネイルアートをしていても、私は別に気にしないですね。

PR 女性の場合、スカートが短いとか胸元が開き過ぎているとかいうことだと、ビジネスシーンにふさわしくないという判断をされてしまうとは思います。だから、最低限の清潔感は大事。一方で以前、髪もすごい色で、エッジの利いた服装で臨んできた学生に対しては「どういうコンセプトなんですか」と質問はしました。何かしらメッセージがあるのかなと思って(笑)。でも、昔ながらの「暗黙のルール」みたいなものは気にしないです。周囲にもそういう考え方の採用担当者が増えてきている実感はあります。

 ただ、「私服面接」をうたっているけれど実は「ジャケットは必須」といった反応も一部でありますね。思いっきり私服で行ってしまうと「空気が読めないのではないか」という仮説ができるとか。

――「空気を読むこと」が仕事上求められるような風土の企業では、暗黙のルールも推し量るべきということでしょうか。

PR 超大手で堅めの企業、あるいは採用担当者の年齢層が高い企業では気にされるかもしれないですね。

製造 採用ページなどを見るだけで、分かる部分もありますよね。普段からガチガチにスーツで固めている職場なのか、そうではないのか。採用ページに登場する社員が私服だったら、そんなに神経を使い過ぎなくても大丈夫なのではないでしょうか。

PR 合否には関わらないわけですけど……、最近は途中で音信不通になる学生もいて、それは人としての「最低限のマナー」として気にはなっています。内定を出したのに、その後連絡が取れなくなる。辞退はしかたないけど、それはないよ、と。

人材 音信不通、ありますね。

製造 敬語やちょっとしたマナーの間違いは、慣れてない部分があるから仕方ない。でも、信頼関係を損ねるような言動は避けてほしいと思います。

――基本的に「入社後に一人前に育てる」という慣行のある日本では、新卒採用で特にパーソナリティーが重視される傾向にあります。企業側が求める「理想の人材像」と、普通の自分のギャップをどうとらえていけばよいと思いますか。

製造 コンセプトとしては掲げるんですが、それをすべて満たしたスーパーマンなんて、社員の中にもなかなかいないんです。だから「キラキラの人材」なんて期待していないですよ。どんなことでも、1個だけでもいいから、情熱を持って打ち込んだ経験を持つ人は「いいな」と思います。

人材 私たちが見ているのは「すごいことをしてきたのか」ではなく、「事実をどうとらえているか」。自己評価と他己評価が一致していることが大事だということを、学生の皆さんにも分かってもらえたら。例えば、部活動で「県ベスト8」だったとしたら、大切なのはその結果が「すごいか・すごくないか」ではありません。自分が取り組んできたことを客観的にどうとらえているか。その上でどう考え、生きていきたいのか。

 「着たい洋服」と「似合う洋服」だったら、似合う洋服を選んだほうがいいかなって思うんですよ。企業選びもそれと似ているんじゃないでしょうか。

PR 「普通なんですよね、私」というコメント自体が、自分を卑下し過ぎだと思うんですよね。「誰かと比べた自分」ばかりに、敏感になり過ぎないで。仕事で「世の中をどうやって動かしていくか」を考えるとき、「普通の生活者感覚」というのはむしろ重要です。「普通」を誇りに思っていいし、楽しんでほしい。そしてそれを、素直に面接でぶつけてほしいです。

自分に「合う」企業はどこなのか。世間の物差しに惑わされずに探してみよう
自分に「合う」企業はどこなのか。世間の物差しに惑わされずに探してみよう

 3回にわたってお届けしてきた、採用担当者の本音うずまく座談会、いかがでしたか。ESや面接の対策をやり過ぎて、肩に力が入っている人もいるかもしれません。採用担当者も、入社してしまえば同じ職場で働く「仲間」になります。一方的に選ばれる側なのだと思わずに、自分らしくいられる場所を探しに行くような気持ちで就活に臨めるといいですね。

構成/加藤藍子(日経doors編集部) イラスト/PIXTA

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