受験準備で通い始めた塾で知った「出会いの喜び」

 最初の出会いの場は、大学受験のために中学3年生の時から通ったAO入試支援を強みにした塾だった。

 「先生が個性的でとがった面白い人ばかりで、自分の専門性を極めるとこんなに面白い人間になれるのかと驚きました。チューターも友達も今まで会ったことのないような多様な価値観や意思を持った人が多くて。学校の外にはこんなにも面白い人たちがいる世界があるのだと知ってうれしくて

 念願の早稲田大学に入学。ここでもさまざまな友達をつくった。大学2年生の時には友人たちと「パジャコレ」というパジャマのファッションショーを発案し実現。このイベントは、後に年間全国10カ所で開催され、53社の協賛を獲得し、約3000人を動員するような一大イベントに成長する。

 就活も中山さんにとっては成長と気付きの場だった。

 「実は私は(早く世の中で自分の価値を発揮したいと思うあまり)中学3年生から企業へのOB訪問を開始したという特殊な事情もあるのですが、たくさんの企業の方にお目に掛かりました。中でもリクルートキャリアの人事部の方の『私たちは日本の人事部として日本国民の可能性を引き出し、国民が自分の価値を発揮していきいきと暮らすことに貢献する』という話が直感的にとてもしっくり来たんです。まずここでファーストキャリアを積みたいと、リクルートキャリアへの就職を決めました」

 もうここから先は情熱の炎はさらに大きくなっていく。

 「そうか、私は自分の価値を発揮することよりも、他の人の可能性を引き出すことに燃えるタイプなんだ、とその時初めて合点がいきました」

 リクルートキャリア入社後も、中山さんは結果を出すためにどんどん仲間を巻き込んでいった。

 この巻き込み力は、中山さんの何よりの武器だ。

「私は自分の価値を発揮することよりも、他の人の可能性を引き出すことに燃えるタイプなんだと気付いた」
「私は自分の価値を発揮することよりも、他の人の可能性を引き出すことに燃えるタイプなんだと気付いた」