「モテクリエイター」として20代女性を中心に絶大な人気を誇る、ゆうこすこと菅本裕子さん。徹底的に「モテ」にこだわった発信やビジネスを続けている、その理由と思いについて、じっくりお話を聞きました。

私は巻き髪や花柄、ピンクもいとわない!

 「こんなご時世にモテたいとか言ってる私、おかしいですよね(笑)? 」――ゆうこすさんが切り出しました。

 「でも、ぶりっ子しないなんて、私には無理、無理! 『男性受けファッションの王道』とか言われても、ワンピや巻き髪、花柄、ピンクが普通に大好きなだけなんですっ!

 この日もピンクの小花柄ブラウスをまとい、柔らかな笑顔で語ってくれたゆうこすさん。2016年にSNSを中心に「モテクリエイター」として活動を始め、現在のフォロワー数はインスタグラムで39万2000人、Twitterで27万7000人超え。YouTubeで配信している「ゆうこすモテちゃんねる」では、50万4000人の登録者数を誇ります。インフルエンサーとして圧倒的な存在感を放つゆうこすさんは「でも、世の中のすべての人に好かれることは目指していない」とキッパリ。

 「私が発信していることに共感してくれる人だけ集まってくれたらいいかなーと思っているんです。プロデュースしたコスメ『ユアンジュ』だって、私と同じ悩みを持つ人に手に取ってもらえればいい。私は、SNSや動画配信、イベント、プロデュース業を通じて、自分に共感してくれる人との接点を多く持ちたいんです」

 そんなゆうこすさんの活動の原点は、HKT48 のメンバーとしてアイドルデビューを果たし、脱退した後のニート生活にあります。当時は元アイドルということもあり、SNSの炎上は日常茶飯事。理不尽な誹謗(ひぼう)中傷を受け、人前に出ることすら嫌になってしまったこともありました。しかし、ニートだったため生活が厳しく、ファンに向けたイベントを開催し、何とか仕事をしようと考えました。

 「アイドル時代の握手会ではグループで1、2位の人気をいただいていたし、何とかなると思っていました。でも実際にイベントをやったら、大きな会場に3人しか来ない(笑)。それまで、少してんぐになっていたんでしょうね。高い鼻をぽっきーんと折られて、プライドもズタズタ」とその時のことを振り返ります。

 ゆうこすさんは、イベントに来てくれた3人の来場者に「私の何がダメ?」と尋ねたそうです。「全員が『何を応援しているのか分からない』と。『私、このままではダメだ』と思ったし、これからも芸能界で頑張っていく気持ちには1ミリもなれなかったですね」

「これからも芸能界で頑張っていく気持ちにはなれなかった」
「これからも芸能界で頑張っていく気持ちにはなれなかった」