日本人なのに、日本人として見てくれない

 「私は、日本で生まれて日本で育ち、家でも日本語を話す日本人です。マインドも日本人。でも、ハーフだから、見た目やカタカナの名前で、小さい頃はよく外人! とからかわれてきました。外見がコンプレックスになって、すごくつらい時期もあったけど誰にも言えず、傷ついてないふりをして笑顔を作り続けて、お風呂で1人でよく泣きましたね。いったい、自分は何なのか。4歳の頃から考えるようになったと記憶しています」

 高校生になって、ハーフのモデルやタレントが活躍するようになると、それまで差別していた人たちの態度がガラッと変わった。一緒に遊ぼう! 連絡先を教えて! と寄ってきて、「めまいがした」という。

人間関係を整理したら、自分が好きになった

 「見た目だけで判断されて、私のパーソナリティーは二の次。悲しくて悔しくて、いなくなってしまいと何度も思いました。でも、当時の自分はこれを言ったら嫌われるんじゃないか、と気にして何も言えなかった……」

「あの頃は、とにかく自分が好きじゃなかった」
「あの頃は、とにかく自分が好きじゃなかった」

 「変われたのは24~25歳です。体や心の勉強をするようになって、本当に自分がしたいことの輪郭が見えてきたから。自分に自信を持てたことで、人を傷つけない範囲で本音を言えるようになりました。一方で、義理や情だけでつながった人との関係は整理しました。すると、どんどん自分のことを好きになって。学びのスピードも速くなったんです。私は、自分が成長するには向上心だけじゃなく、自尊心も必要なことに気づきました」

 仕事の付き合いだから、昔からの知り合いだから、以前、お世話になったから…‥という義理だけで付き合っていたら、変われなかったとローラさんは言う。「周りの目が気になって仕方なかった私が変われたのは、同世代ではない人や、肩書や立場ではなく、興味・関心が同じで自分とフィットする人との出会いを大事にできたからだと思っています