日本の暗闇エクササイズの先駆けとして知られるスタジオで、担当する人気レッスンがいつも満席となり、圧倒的な支持を集めるインストラクターだった永井ローラさん。人気絶頂で前職を辞め、2020年春、新たな道を歩み始めた。
前編 暗闇ジム・カリスマインストラクター 27歳の新挑戦
後編 原点は「ハーフの葛藤」 新しい自分でバズりたい ←今回はここ
永井ローラさんが、暗闇エクササイズのカリスマインストラクターから転身したのは2020年2月末。「MAY Method(メイメソッド)」という新しいエクササイズを考案したチームに加わり、「新生・Lora」として、独自に開発したダンスエクササイズのレッスンデビューをしようとした直前、新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言が発令された。2019年秋にオープンした「MAY Method」のスタジオは2020年4月22日に閉鎖した。現在は、YouTubeなどの動画配信を中心に活動している。
「このコロナ禍で、収入はほぼゼロになって、レッスンデビューも果たせませんでした。でも……実は、焦りも悩みもないんです(笑)。超きれいごとに聞こえるかもしれませんが、自分が本当にしたいことに向かってスタートできたので、なんだかとても満たされています」
■前編 暗闇ジム・カリスマインストラクター 27歳の新挑戦
コロナ禍で収入ゼロでも、今は学びに専念
この自粛期間中は学びを深めようと、解剖学や心理学を日々勉強しているという。「今、一番深めたいのは、心の問題です。私の活動のモットーは、体と心の両方を整えること。いずれは、カウンセラーのような活動にも挑戦したいと思っているので」
エクササイズを教えるインストラクターで、心の問題にも注目する人はそんなに多くないだろう。そこにあえて挑む理由に、日本とスリランカの両親のもとに生まれ、アイデンティティーを確立するまでに人一倍葛藤したことが関係する。