「女優・モデルとしてようやくスタートラインに立てた」
――映画では、主人公のOL・静香が、自分の仕事について葛藤する描写がありました。三吉さんは、モデル・女優として「好きなことを仕事にしている」と思いますが、その中で楽しさを感じる瞬間や葛藤はありますか?
三吉 私としては、「今ようやくスタートラインに立てた」という感じですね。モデルの仕事は7歳から始めたので、15年ぐらい仕事を続けてきましたが、やっと自分が見ているビジョンのスタートラインにこの作品で立つことができたと思っています。
仕事なので好きなことばかりできているわけではありません。ですが、自分が好きなものをやっていくためにいろんな努力は必要だと思います。それは、モデルや女優業だけではなく、日経doorsの読者のような会社員でも、きっと同じですよね。
――確かにそうですね。まさに、今回演じられたOL・静香を通して、会社員の日常も疑似体験できたのではないでしょうか。今回の作品により、仕事に対しての意識など、何か心の変化はありましたか?
三吉 特に最近、仕事に対してより意欲的になっていると実感します。このお仕事は、SNS が普及したこともあり、いい意味でも悪い意味でも影響力を与えやすい。Instagramなどもそうですが、せっかくなのでいろんなツールを使って、良い影響力を与えたいし、さらにいいエンターテインメントを見せていきたいと思っています。
――今後は、どんなふうに活躍していきたいですか?
三吉 最近の目標は、海外進出です。特に、アジアで活躍したいという思いが強いですね。日本もアジアの国の一つですし、中国のエンターテインメントや韓国の音楽に魅力を感じることが多くて。日本にもオリジナルで良いコンテンツがたくさんありますが、時代の流れに合っている面白いコンテンツが海外にはたくさんある。そうしたところでも評価してもらえるような女優になりたいですね。
――そのために今努力していることは何ですか?
三吉 英会話と、韓国語、中国語の勉強を頑張っています。韓国語と英語はお仕事で使うこともあるので。ですが、まだ日常会話レベルなので、仕事用のフレーズも勉強しているところです。
その他にも、人脈を広げるためにアポイントを取っていろんな人に会ったり、海外の現場でも自己紹介をなるべくたくさんして相手に覚えてもらうチャンスを増やしたり、初心に返って基本的なことをより大事にするようになりました。
――目標に向かって努力する姿勢がすてきですね。三吉さんは目標としている人はいますか?
三吉 今は特にいないですね。自分がロールモデルとなってやっていきたいですし、挑戦できる分野を広げていくために、努力を続けていきたいと思います。
取材・文/浜田寛子(日経doors編集部) 写真/工藤朋子