仕事を始めて「強くならなきゃ」と思うように

――映画『惡の華』は、思春期の衝動や心の機微を描いた作品ですよね。学生だった頃の自分と今の自分では、比較するとどのような心境の変化がありましたか?

玉城 中学2年生の頃までは、「将来、何になろうかな」「何者になれるのかな」という漠然とした思いがありました。ですが、14歳の頃にこのお仕事を始めてからはそんなことも言ってられないと思うようになりましたね。強くならなきゃいけないですし、目の前のことをやらなきゃいけない。仕事をする責任感も出てきました。

 私は大学も行っていないですし、高校を卒業していざ「この仕事1本でいくぞ」となった時、「ここからがスタートラインだな」という感じでした。ですので、高校を卒業してからは、「いい作品に出合えればいいな」と思っていましたし、そのためには何をすべきかを常に考えていました。

――そうなんですね。今後のお仕事の目標はありますか?

玉城 今は、特に細かい目標は立てていません。それよりは、今できることを着実に積み重ねて、常にその時のベストでいられるようにしています

 2017年に写真展を開いたのですが、その時に「自分の空間を作るのって楽しい」と思って。知らない自分や、知らないことがまだまだたくさんあると思うとワクワクしますね。

9月27日公開『惡の華』でヒロインを務めた玉城さん。独特な個性を持つ役を演じ切った
9月27日公開『惡の華』でヒロインを務めた玉城さん。独特な個性を持つ役を演じ切った

取材・文/浜田寛子(日経doors編集部) 写真/工藤朋子 ヘアメイク/足立真利子 スタイリスト/松居瑠里