10~20代女性向けの商品やサービスを提供する企業向けに、学生の視点でコンサルティングやリサーチ協力をしている「neorare(ネオレア)」。代表を務めるのが「女子大生マーケター」の肩書で活躍する朝比奈ひかりさんです。大学に通いながらフリーランスとして働いている朝比奈さんが「チーム」を組むことにした背景には、その負の側面に苦しんだ経験がありました。
女子大生マーケター
チームをつくることを決めた原点
2019年6月、本格的に活動をスタートしたネオレア。Twitter(ツイッター)やnote(ノート)などのSNS、企業を招いたイベントなどを通じて、若者のリアルな消費行動や最新のトレンドについて調査・発信しています。
メンバーは6人で、全員が女子学生。それぞれが過去に若者向けイベントを開催したり、企業のSNS運用を手掛けたりした経験を持ちます。
代表を務める朝比奈さんも、高校時代から「オンリーワン」の肩書を意識してさまざまな仕事に挑戦してきました。現在はフリーランスのマーケターとして働く中、「チーム」を組もうと考えるに至った訳を、次のように語ります。
「若者の実情にリーチしにくいと考えている企業は多いので、それに対してスキルのあるメンバーが力を合わせて対応できる体制をつくりたいという思いはありました。でも、それだけじゃない。ネオレアは、『私たち』のためのチームでもあるんです」
掲げているビジョンは「well-being(ウエルビーイング)」。「幸福」と翻訳されることも多いですが、肉体的にも精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。近年、企業の経営を考える上でも重要視されている概念です。
それをなぜ、ネオレアのビジョンに? 背景には、朝比奈さん自身がその状態を守ることができなくなりかけた苦しい経験がありました。