作品コンセプトを伝えるため、ビジュアルの1色1色にこだわる
── 映画作りで大事にしたことは何ですか?
村瀬 今作が目指したのはこれ1本で楽しめる1つのパッケージ。つまり、「物語がすべて」だったんです。そこで、シナリオ打ち合わせを細かく丁寧にやっていきました。
テレビシリーズとの整合性に注意を払いつつも、「星空&ロマンチックで」「物語のメインはゲストキャラクターでなく、キュアスターとキュアミルキーで」「イマジネーションのうた」「12星座ドレス」など、打ち合わせではとにかく盛り込みたい要素を出し切りました(笑)。それらを監督が「こういうこと?」と意図を組んでくれて、最初のイメージビジュアルの原案が完成しました。
シナリオ、映画の制作と平行して、宣伝展開も見ていきます。宣伝の方々とも、たくさんお話しさせていただいていて、少しでもイメージと違うと思ったら、都度修正をお願いしました。例えば、今回は「ちょっぴり切なく温かい物語」というのがコンセプトなので、ポスタービジュアルには「切なさ」だけではなく「温かさ」も欲しい。となると、ブルーでなく暖色も必要……など、ニュアンス1つひとつを大事にしていて、何か疑問が浮かぶとシナリオに戻り、お客様にちゃんと伝わるよう、出て行く情報を確認していきました。