出産後に直面した再就職の壁
「再就職活動を始めた2019年12月頃は、書類選考にもなかなか通らない日々が続きました。そんなとき、あるエージェントから『就職先の紹介は難しい』と言われてしまって……。当時、私は東京都外の関東エリアに住んでいて、さらに子どもの保育園も決まっていない状態だったので、『都内での再就職を希望しているのであれば、まずは通勤圏内への引っ越しか保育園が決まらないと、企業側も採用には踏み切れない』という話だったんです」
この出来事をきっかけに、土田さんは再就職活動の戦略を練り直します。「夫の勤務地も都内だったので、内定後は通勤圏内に引っ越すつもりであることと、夫の会社に企業内保育所があることを、書類の段階からしっかりと伝えるようにしました」
また、子育て中の女性以外もいる転職市場の中で、自分の優位性をどうアピールするのかを考えるため、改めてキャリアの棚卸しも実施。面接のスケジュール調整をしやすくするために、ある行動も起こします。
土田さんが取った行動とは、一体何なのでしょうか。そして彼女が行った「キャリアの棚卸し」とは? 下編では、子育てをしながらわずか3カ月で内定を勝ち取った土田さんの再就職術を紹介します。
取材・文/青野梢(日経クロスウーマン doors) 写真/小野さやか