責任者を経験してから転職することに

 「転職活動は先延ばしになりますが、『副店長を経験してから転職活動をするのもいいのではないか?』と思ったんです。店舗の責任者として売上戦略や部下育成の経験を積めば、後々転職をするときに選択肢を増やせる。そう考え、店舗の運営が落ち着くまでは、副店長としての仕事にまい進しようと決めました」

 副店長になってから約1年は、責任者としての仕事に集中したという高橋さん。「店を任されているプレッシャーはありましたが、自分の立てた戦略がうまくいって店の売り上げが伸びたり、店のメンバーが成長したりする姿を見ることは楽しかったですね」

 そして店が軌道に乗ってから、高橋さんは再び転職を考え始めました。

 「販売の経験しかなかったので、『違う業種や職種でやっていけるのだろうか?』といった不安はありましたが、チャレンジしたい気持ちのほうが勝ったんです。店を軌道にのせるまでは大変でしたが、それを乗り越えて楽しさを見つけられたことが、自信につながりました。新しいことに挑戦したら、もっと大きな達成感や楽しさを見つけられるのではないか。そう思って、転職を決意しました」

 こうして退職を決めた高橋さんは、有給休暇を利用して転職活動を開始。まずは転職サイトに登録しました。「アパレル販売の副店長として経験を積む中で、一番やりがいを感じたのは、お客さんのニーズを把握しながら販売戦略を立てることでした。そこで、マーケティングやコンサルタントの職種に絞りこんで探すことにしたんです」

 ところが、予期せぬ壁にぶつかり、転職活動は難航しました。

「店を軌道にのせるまでは大変でしたが、それを乗り越えて楽しさを見つけられたことが、自信につながりました」
「店を軌道にのせるまでは大変でしたが、それを乗り越えて楽しさを見つけられたことが、自信につながりました」