フリーランスとして働き続けることの難しさ

 「フリーランス時代は、ミュージックビデオの制作に関わる各部署のスケジュール調整や、撮影の進行管理、演出のサポートなど、さまざまな仕事を経験できてとても刺激的でした。ただ、撮影は早朝から深夜に及ぶこともあり、とにかく体力勝負。大まかな仕事の依頼が入るのは1カ月前ですが、スケジュールがはっきりするのは撮影の直前で、先々の予定も見えにくい。30歳を前に、『この働き方を長く続けることは難しいかもしれない』と思い始めました

 フリーランスは、頑張って仕事を増やし、働けば働くほど収入が得られる一方で、「毎月の収入にはバラつきがあった」と村井さんは言います。

 「月収10万円以下のときもあれば、60万円のときもあって、毎月の収入が不安定でした。毎月一定額を貯金できるわけでもなく、年齢や勤続年数を重ねれば給与がアップするわけでもなかったので、結婚や出産を含めた将来に対しても、漠然と不安を感じていました

「毎月一定額を貯金できるわけでもなく、年齢や勤続年数を重ねれば給与がアップするわけでもなかったので、結婚や出産を含めた将来に対しても、漠然と不安を感じていました」
「毎月一定額を貯金できるわけでもなく、年齢や勤続年数を重ねれば給与がアップするわけでもなかったので、結婚や出産を含めた将来に対しても、漠然と不安を感じていました」