「私の転職ストーリー」では、doors世代の転職成功例を紹介。20~30代の女性たちは、一体どんな理由で転職を決意し、どのように転職活動を乗り切ったのでしょうか。今回登場するのは、フリーランスから会社員になることを決意し、東京から地元・兵庫に戻った後にTikTok経由での転職に成功した村井佑衣さん(30歳)。Uターン転職を決意した理由について語ってもらった上編に続き、下編ではTikTokがきっかけで転職に至った経緯や、フリーランスと会社員のメリット・デメリットなどを聞きました。

(上) コロナ禍で2カ月収入ゼロ 30歳前にUターン転職決意
(下)個人事業主→正社員 きっかけは、おじさんTikTok ←今回はここ

フリーランスから会社員へと転身し、兵庫県にある三陽工業で広報として働く村井佑衣さん
フリーランスから会社員へと転身し、兵庫県にある三陽工業で広報として働く村井佑衣さん

後悔しないために「譲れない条件」を設定

 東京で映像制作関連のフリーランスとして働いていた村井佑衣さんは、将来への不安や父親の体調不良、コロナ禍による仕事減などが重なり、フリーランスから会社員になることを決意。両親が住む兵庫県に戻り、転職活動をスタートしました。

 地元・兵庫では、大手転職サイトの「リクナビNEXT」や「マイナビ転職」「エン転職」、求人検索エンジンの「Indeed」などに登録し、求人情報誌の「タウンワーク」や新聞広告に掲載されている求人情報も毎日チェック。転職できればどこでもよかったわけではなく、「条件」を明確にして仕事を探していたといいます。

 「フリーランスから会社員に戻るという大きな決断をして地元に戻ってきたので、後悔することのないよう、『譲れない条件』を決めていました。フリーランス時代は、体力勝負で先の予定が立てづらく、毎月の収入が不安定だったことに不安を感じていたので、正社員であることと週休2日は必須。将来に備えて貯金もしたかったので、月収の最低ラインも決めて仕事を探していました」

 職種については、東京でテレビ番組やミュージックビデオの制作など、メディア関連の仕事に携わっていた経験を生かし、「広報」に絞って探していたという村井さん。しかし、これまでの経験が生かせる自信はあっても、「広報」という職種自体は未経験。求人数自体が少ない地方都市で、30歳で未経験の職種に挑戦し、さらに雇用形態や給与などの条件を絞って仕事を探すとなると、転職活動は難航したといいます。

「ここしかない!」と思った企業に転職する秘訣を紹介します
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