【第4位】所得税
基本給に占める割合:1.89%、天引き額:3770円
・国に支払われる税金です。
・給与と扶養親族の人数で天引き額は確定しますが、当年1月から12月の生命保険料、ふるさと納税、確定拠出年金、扶養親族の増減などの状況により個人差が出ます。年末調整により再計算され、多くの場合は税金が還付されます。
【第5位】雇用保険
基本給に占める割合:0.3%、天引き額:600円
・主に「失業保険」(正式には失業等給付の基本手当)のもとになります。
・会社は本人の倍額、1200円を負担しています。
・見直しはありますが、毎年大きな変化はありません。
【第6位】労災保険
基本給に占める割合:0%、天引き額:0円
・労働災害や通勤災害に遭った際、自己負担がほとんどなくなるための保険です。
・保険料は全額、会社が払っています。
(基本給に占める割合:19.8%~23.8%)
つまり、毎月の給料から天引きされる税金・社会保険料は約20~24%ということになります。基本給20万円の場合、手取りは16万円を切ってしまうかもしれませんね。
あなたの年収はいくら? と聞かれたら、すぐ答えられますか?
ローンを組む時などに目安とされる年収は、「源泉徴収票」の中で最も大きな金額である「支払金額」です。しかし、そこからは必ず税金・社会保険料が引かれます。
月々は手取りの額しか見ないのに、年収は「支払金額」で考えるのはちょっと矛盾しているし、金銭感覚としてはやや危ない感じがしませんか?
一生懸命働いて稼いだお金の中から支払うものについては、「どうせ引かれるからいいや」とスルーせずに、自分の給与明細で「何にいくら引かれているのか」を確認してみてください。
さらに、基本給にプラスされているものの正体も知ることができればベストです。「交通費」は、なしでも違法ではありませんが、時間外労働や休日労働があった場合は「割増賃金」がないのは違法です。会社オリジナルの手当などがある場合は、どんなものかも確認してみましょう。
給料のディテールを知ることは、マネー感覚を磨く次の一歩となるはずです。
文/川部紀子