私たちが損をせず、制度を十二分に生かして働いていくために必要な「仕事とお金と制度」の基本。新生活が始まる4月は、給与明細をチェックしましょう。「手取りがいくら」しか覚えてないのはNGです!

【4月のカレンダー】給与明細の読み方を知る!

 最新の給与明細をもらったら、きっと「手取りの額」にまず目が行きますよね。その範囲内で暮らしていかなくてはならないので、もちろん手取りの額はとても重要です。

 でもちょっと待って。給料から天引きされているものはスルーしてませんか?

 消費税が2%上がることに不平不満を言って大騒ぎをしているのに、自分の給料から何%が天引きされているのかすぐに分からないのは、クールじゃないですよね。でも実際は、そんな大人が意外と多いのです。

 「天引き」で引かれているものをきちんと知って、給料の構造を理解しましょう。早速、自分の給与明細と比べながらチェックして。

基本給20万円だと、だいたい何%が天引きされる?

 厚生労働省の「2018年(平成30年)賃金構造基本統計調査」によると、大卒の平均基本給は20万6700円となっています。そこで、基本給20万円の例(東京都、一般の事業、40歳未満、単身、2019年4月適用)で給与明細を読み解いていきましょう。

 次のページから基本給20万円の人の例で、天引きされている税金や社会保険料を具体的に見ていきましょう。天引き額の大きい順で「厚生年金」、「健康保険」、「住民税」、「所得税」、「雇用保険」、「労災保険」となります。