決め手に欠けるのは「ときめき」がないから?

 そして、結婚の決め手について。

 恋愛初期のフワッとした「ときめき」期間を通り過ぎても、残るものを重視すべきです。なぜなら、ときめきは長続きしないから。10年、20年と一緒に生活していたら、毎日ときめいていられませんって(笑)。

 もっと言うなら、結婚生活にときめきは不要です! 断言!

 しかしながら、私の周りにいる婚活難民女子がよく言うセリフは「ときめきがない」(苦笑)。

 結婚するのに必要なことの一つとして「勢い」なんてことがよく語られているけど、勢いの一つが「ときめき」なのかもしれませんね。

 だけど、ときめきばかりに翻弄されていると、相手選びに失敗しがちなのよね。最高にときめいている時っていうのは、判断力を失っていることが多いから。

 恋というのはどんな賢者をも大バカ者にしてしまう魔力があるけど、誰もが時間を経て冷静さを取り戻します。冷静になった時、何が残っているのか? が大事なの。

 長続きする仲良し夫婦に共通することは、二人の間に「尊敬」と「安心」があって、二人ともその関係性に満足していることです。

 ときめきが薄れていく過程で、安心が育まれていくもの。

 ときめきっていうのは、不安の裏返しです。不安だからこそ、わずかに見える希望にときめくんです。そして、安心し切っている相手にはときめかないという仕組み。

 もし、相談者さんが「熱いときめきが薄れてきたから、決め手に欠ける」と思っているのだとしたら、それはとんでもないミステイクかもしれませんよ。

 ちなみに、結婚生活における不安は、そのうち「不満」に変わってしまうので、要注意です。

 結婚適齢期は人それぞれ。年齢ばかりに気を取られて、自分を見失ってしまうとロクなことがないから、年齢よりも「なぜ結婚したいのか?」「どんな人生を歩んでいきたいのか?」をもう一度考えてみたらいいわ。

今の彼、実はベストの結婚相手かも?

 だけどね、老婆心ながら言わせていただくと……一緒にいて安心できる彼って、結婚相手としてはベストかもしれないわよ。

 これから5歳、10歳と年齢を重ねたときに、彼ほどのイイ男は売れ残ってないかもしれないよ? いや、イイ男はいくらでもいると思うけど、彼みたいな男性からは相手にされないかもしれないよ?(軽く脅し)

 アラフォー婚活女子からよく聞くのが、「あの時、あの彼と結婚しとけばよかった!」という嘆きですからね。その元彼は既に結婚して子持ちだったりするケースが多いです。

 後悔先に立たず。チャンスをどうか逃さないようにね。

 三十路オーバーで再婚活をして、やっとの思いで結婚した私は、ご相談者様の余裕ぶっこき相談に軽く嫉妬してしまいそうです(笑)。

 結婚をすることで得られる「安らぎ」がある。だから、離婚した人でももう一度、結婚をしていくんです。その「安らぎ」を得られる彼なのか、いま一度よく考えてみましょう。

文/ひろん 写真/鈴木愛子

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