自分らしく輝く、すべての働く女性のためのイベント「WOMAN EXPO TOKYO 2019」が、5月18日、19日に東京ミッドタウン(東京・港区)で開催されました。17日のプレイベント「日経xwomanアカデミー」で行われた、ダンスプロデューサー夏まゆみ先生による講演「自分軸を定めよう 将来のためのセルフブランディング」には、自分らしさの確立に悩む女性たちが多数来場。隠れた長所を最大限に引き出すためのポイントを聞きました。

AKB48やモー娘。人気アイドルの「育ての親」

 日常生活を送っているだけではなかなか気づけない自分の長所。できることならビジネスでもプライベートでも、長所を生かしてブレない人生を歩みたいですよね。そんな悩める女性たちにエールを送るため登壇したのは、カリスマ・ダンスプロデューサーの夏まゆみ先生。モーニング娘。やAKB48などの育成を手掛け、「育ての親」とも呼ばれています。

 ステージに登場するや否や、マイクを置き、リズムを取りながら手をたたき始めた夏先生。それに合わせて参加者の皆さんも、リズムに合わせて手をたたきます。「パ、パ、パ、パン、パン」と、会場が拍手の音で一つに。この「リズムコミュニケーション」は、様々な力を試すことができるのだそうで、「皆さんは、リズムを取る力、集中力、協調力……。いろんな力を持っているんです」というメッセージからレクチャーがスタートしました。

カリスマ振付・演出家の夏まゆみ先生。「メンバーの潜在能力を引き出し、一人ひとりがエースとして輝くことを念頭に置いて指導してきました」
カリスマ振付・演出家の夏まゆみ先生。「メンバーの潜在能力を引き出し、一人ひとりがエースとして輝くことを念頭に置いて指導してきました」

 「エースはEverybody! You are the エース! エースは皆さんです。皆さん一人ひとりがエースなんです。すでに成長を遂げたアイドルにもこれからメジャーデビューするユニットにも、合計100点を全員で目指すのではなく、一人ひとりが100点を目指すように指導をしてきました。人間誰にでも、個々それぞれに輝ける魅力が必ず備わっているんです」

一人ひとりが「4番バッター」

 話は、モーニング娘。の指導をしたときのことに及びます。新メンバーの加入に伴い、従来メンバーのうちの一人のやる気が陰ってしまった時期がありました。そこで飛び出したのは、「本人がまだ気付いていない能力や魅力を伝えて、本人に気付かせる。そして、自らその力を発揮すべく促す」という指導法でした。

 「メンバーがやる気を失ってしまったときは、『この仕事はあなたにしかできないんだよ』と実力を発揮させるための声かけが有効です」――この方法で、モーニング娘。のメンバーの潜在能力を引き出し、一人ひとりがエースとして活躍できるように導いてきました。

 実際に、モデル体形のメンバーには「『私の手足、長いでしょ』って人に見せるように踊ってごらん。この中に、お前より長身で手足の長いやつはいないだろう。お前にしかできないことに思い切って挑戦して、私や観客に見せてくれ」と、熱く声をかけたそうです。

 また、今までセンターを担ってきたメンバーには「たとえ新入りが入っても立ち位置が変わっても、モーニング娘。の顔は今までもこれからもお前なんだ。今までしっかり支えてきてくれたように、これからもチームを引っ張って行ってくれ」と声をかけて指導しました。