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WOMAN EXPOレポート

夏まゆみ流・長所の伸ばし方 芸能界のエース育成請負人

普通の女の子を「不動のセンター」に変えた言葉/WOMAN EXPO 日経xwomanアカデミー 前編

与えられたポジションで最大級の輝きを放つ方法

 一方、AKB48には指導法を変えた夏先生。個人の能力もさることながら「与えられたポジション」に目を向けさせたそうです。

 「私は恵まれていない、と思うと不満を抱いてしまいますが、そのポジションにいるからこそ得られるものが必ずあります。そのときに自分が置かれている立場でなければできないことを探して、積極的に動くことが大切です」

 指導をしている最中、センターを務めるメンバーが緊張しているのを見かけたときには、「ステージのセンターは魔法の場所。お前はそこに立つ人間として選ばれた。自信を持って」と伝えたそうです。「これまで努力を続けてきて、なおかつ『あの人ならこれからも努力し続けるだろう』と信頼される人しか立てない。そういう後ろ盾があるからこそ、センターに立つと自分が持っている以上の輝きを放つことができるんだ」と、センターポジションの意味を説明しました。

 また、センターの真後ろになってしまったメンバーには、「いい位置につけたじゃん」と鼓舞する言葉掛けをしました。「センターの動きに対して、お客さんがどんな反応をしているのか冷静に見ることができる。どれほど緊張する場所なのか、前に立つ人の背中を見ながら想像して準備することもできる。今のお前なら、センターは射程内だ」というメッセージで、やる気を再燃させたといいます。

落ち込んだときに効く特別ワーク「好きなモノ10」

 とは言え、気力が湧かない日、やる気を失いがちな日もあります。そんなときに有効なのが、「好きなモノ10」というワークです。食べ物や場所、行動など、好きなものを10個イメージして書き出すと、それだけで気持ちが明るくなるそうです。

 「私の場合は、太陽・空・木々の緑・おいしい空気・カニ・シャンパン・海外旅行・露天風呂・チョコレートパフェ・踊り、です。5つ目くらいで答えに詰まってしまう人をよく見かけますが、諦めずに10個ピックアップしてみてくださいね」

大勢の女性で会場は大にぎわい。夏先生は、今にも踊り出しそうに身ぶり手ぶりを交えて講演しました。
大勢の女性で会場は大にぎわい。夏先生は、今にも踊り出しそうに身ぶり手ぶりを交えて講演しました。

 夏先生は自分が指導するメンバーが落ち込んでいるとき、この方法で元気付けていました。その後30分ほど休憩を与え、好きなものの中から手に入りやすいものを買いに行くよう伝えたそうです。「自分で動けば、好きなものが手に入る」ことが実感できると、メンバーは次々に笑顔になりました。


 芸能界でトップアイドルとして活躍する女性たちも、時には変化に戸惑い、時には自分の置かれた立場に悩みながら前進しています。私たちも、この指導法を応用しながら、自分の輝ける場所を見つけていきたいですね。

 次回は、問題に直面した時の「壁の乗り越え方」を紹介します。先生自身がAKB48グループや吉本興業のお笑い芸人を指導していた際に身に付けたものだそう。お楽しみに!

文/華井由利奈 写真/中村嘉昭 構成/浜田寛子(日経doors編集部)

修正履歴:一部本文を修正しました(2019年6月7日)

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