昨年開催したオンラインセミナー「伝わる&成功する プレゼン資料づくり」の様子を記事でお届けします。グローバル・カルテット代表で、成約率/稟議(りんぎ)通過率8割超えのプレゼンのプロ、城みのりさんにプレゼン資料の作り方を一から教えてもらいました。

城みのり<br>グローバル・カルテット代表
城みのり
グローバル・カルテット代表
コンサルティングファームで年間100本近くの提案/報告資料作成支援業務の後、メディカル・ヘルスケア専門マーケティングリサーチ企業で主に定性調査に携わり2016年退社。独立直後より「フリーランスチームで1案件にコミット」を始める。主に各疾患調査の他、ヘルスケアテック/健康経営・働き方改革など、近年のトレンドテーマに従事。現在はリサーチ受託業務、営業成約/稟議通過率8割超の戦略的資料作成支援に加え、新規事業として調査ナレッジシェアサービス「ProSession(プロセッション)」をリリースし、日々プレゼンに奔走中

オンラインでも基本は同じ

編集部(以下、――) 事前に読者の皆さんから質問を寄せてもらっています。オンラインで伝わるプレゼン資料はオフラインのときと何を変えればいいのでしょうか?

城みのりさん(以下、城) 基本は同じですが、オンラインの場合、工夫が必要なところもあります。オンラインのときは「キースライドが5秒で伝わる仕様」になっていることがキモなんです。「このスライドは絶対に伝える上で落とせない」というスライドが何枚か登場するはずです。それがキースライドです。それが5秒で確実に相手が内容を把握できるようにしておく工夫が必要です。

オンラインは視覚情報がより重要に

―― オンラインの場合だと、より分かりやすく視覚で伝える必要があるのですか?

 リアルだと、プレゼン資料を大きな画面で投影したり、手渡しして手元で見てもらったりしながら、説明することができました。オンラインだと、皆さんプレゼン資料を見ている環境が違いますよね。小さなパソコン1台やスマホで見ることもあるでしょう。中には内職をしながら聞いている方もいるかもしれません(笑)。そうすると、プレゼン資料の文字が見えづらいことも起きますね。

―― 単純にプレゼン資料の文字を大きくすればいいのですか?

文字だけ大きくしても駄目

 五感で最も情報取得量が多いのが目なんです。目からの情報量が8割と言われていて、ほとんど目に頼っているような感じです。ただ、文字だけ大きくしても伝わりにくいのではないかと思います。イラストや図があったほうが頭に入りやすいですよね。

―― オフラインでも伝わりやすいビジュアルが重要ですが、オンラインだとなおさらということが分かりました。プレゼン資料づくりはまず何からとりかかればいいでしょうか?