今どんな脳内会話をしているか、気付いた?
一説によると、人間は1日に6万から8万もの考え(thoughts)を頭の中で処理しているのだそうです。それほど大量の考えの多くが、結論の出ない無意味なものやネガティブなものだったら、その影響は絶大ですね。
特に避けたいのは、次のようなケースです。貴重な脳のエネルギーをこうした考えに使うのは、もったいなさすぎますね。
【1】過去の悲しかったことや腹が立ったことを考え続ける
生きている瞬間は今しかありません。人間は過去から学ぶことはできますが、過去を変えることはできません。悲しかったことや腹が立ったことがあったら、「それから何が学べますか?」と自問してから、次のことにフォーカスすればいいです。
【2】将来のことを心配する
将来のためにできることがあれば、その行動を取ってください。でも、心配だけしていても、何の役にも立ちません。
米国の作家、マーク・トウェインはこう言っています。
「私は人生で多くのことを心配してきた。そのほとんどは決して起こらなかったけれど」
【3】周りの人が自分についてどう思っているのか気にする
他人の考えはコントロールできません。人間は自分の経験や信念などに基づいて他人を判断します。ちなみに、次のようなことも言われています。
・20~30代は、周りの人が自分についてどう思っているかが気になります。
・40~50代になると、周りの人が自分についてどう思っているかを気にしなくなります。
・60~70代になると、周りの人は最初から自分のことを特に何とも思っていなかったということに気付きます。
【4】他人やその場の状況について、心の中で文句を言う
声を出さなくても、心の中で文句を言うことはネガティブな心理状態をもたらします。
私は以前、「文句を言わないための21日間エクササイズ」をやったことがあります。まず、左の手首に紫色(私のテーマカラーです)のブレスレットを付けます。自分が心の中で文句を言っていることに気付いたら、それを右の手首に付け替えます。次にまた心の中で文句を言っていることに気付いたら、また反対の手首へ。
最初は2、3日おきにブレスレットを付け替えていましたが、少しずつその間隔が延びていきました。エクササイズを終えた後は、心理状態がとてもよくなりました。
【5】重要ではない決断に時間を使う
私のスノボのウエアのように、選択肢があると大して重要でもないのに考え過ぎてしまうことがありますね。
先日は起業家の友人が、プロジェクトAを進めるかプロジェクトBを進めるかで悩んでいました。彼女にとってはどっちでも楽しそうで、きっとうまく行くと思われるプロジェクトでした。
決められない場合は、コインを投げて裏か表で決めるなど、とにかく簡単な方法で早く決着して、次のことに脳のエネルギーを使うといいです。もしコインを投げて決めた選択に不満を感じたら、それは他の選択のほうがいいという意味なので、変更すればいいだけです!
無駄な考えやネガティブな脳内会話を追い払うために、今月はこんなセルフエクササイズをやってみましょう。
実際に試した結果も、ぜひ聞かせてくださいね。
文/岩田ヘレン