英語での2時間の面接を経て合格!

 いろいろな可能性を想定する中で、上司からの推薦状は既にお願いしてあったので、あとはなんとか数日がかりでエッセーを書き上げるだけでした。決して「だけ」と言えるものではありませんが、期限が決まっているものはその時が来たら必ず終わるので、結果的にはかなり効率的に仕上げることができました。と、いい方向に解釈しています。

 4月中旬に都内のホテルでメアリーとの面接に臨みました。私は決して英語が得意ではないので、いきなり英語で面接、しかも2時間近くかかったので、その直後の疲労は絶大でした。その後、5月に入った頃に合格の知らせをもらいました。スペインはビザ申請の手続きに時間がかかるので、7月下旬に渡西するまではかなり慌ただしい生活でした。

 ここでMBAの出願プロセスについて少し説明したいと思います。欧米の学校は9月入学が多く、学校によりますがおおむね、前年の秋から複数回、出願の締め切りを設けています。大まかには秋、冬、春というイメージです。出願に必要なものは、(1)願書、(2)大学の成績・卒業証明書、(3)英語の能力証明書(非英語圏出身者のみ)、(4)GAMT、(5)エッセー、(6)上司からの推薦状、(7)履歴書といったところになります。

 (1)の願書は自分の基本情報を書くもの、(2)大学の証明書は取り寄せるだけなので、さほど難しいものではないと思います。一方、英語が母国語ではない多くの日本人にとって時間がかかるのは、(3)の英語と(4)のGMATかもしれません。

 英語については、例えばTOEFLであれば100点以上といった出願のための最低点、もしくは目安を設けているところが多いです。また、GMATはMBAで学ぶための基礎的な言語、数学、分析能力を、英語で測る試験です。800点満点で、トップスクールでは700点以上などが目安になるのではないかと思います。一年間の受験回数が5回までという制限があることも、この試験を難しくしている要素になります。

 加えて(5)のエッセーも一筋縄にはいきません。学校によって質問や形式、分量はさまざまですが、なぜこの学校で学びたいのか、という志望動機から派生した質問が多いような気がします。もう少しかみ砕くと、将来的にどういう目標を持っていて、これまでにどういうことをやってきて、それらを踏まえて今どういう点が足りなくて、何を得たくてビジネススクールに来るのか、といったところでしょうか。また、忘れてはいけないのが、学校にどのような貢献ができるのか、という視点になると思います。これらに論理的に答えるには、英語の問題ももちろんありますが、それ以前にまず、自分のことをしっかり見つめ直す必要があると思います。

 また、(6)の推薦状ですが、特に私費の人はどのタイミングで誰にお願いするのかが悩みどころになるでしょう。最後の(7)の履歴書は、書き方に慣れていないと多少時間がかかるかもしれませんが、基本的には自分の職歴などをできるだけ魅力的に書いていくものになります。