2018年7月末にスペインのバルセロナに渡り、ESADEビジネススクールのMBAコースで学んでいる竹本恵さん。授業で学ぶ期間も終盤に差し掛かり、「起業」の実現に向けて始動しています。今、学んでいることや感じていることを教えてもらいました。

必修期間は早くも終盤に

 バルセロナでの生活も早いもので、あっという間に1年がたとうとしています。毎日同じ教室で同じ席に座るという生活は高校生以来。これもなかなか居心地がよいものです。授業やグループワークなど実際の日々の活動の以前に、そこに自分の居場所が確保されているというのは大きな安心感があったように思います。この毎日決まった席で授業を受けるという期間がこの5月で終了してしまったので、その後は何とも寂しい気持ちに襲われています。

3学期のチームメートです。1~2学期に比べて期間が短かったので、あまりみんなで集まって議論する機会は多くなかったのが残念です。若干、平均年齢が高めなためか、落ち着いた雰囲気のチームでした。

 とはいえ寂しさに浸っている余裕もなく、「ビジネス・シミュレーション」という科目を2週間にわたってこなしました。A、B、Cの各クラスの生徒がごちゃ交ぜになった8人チームに分けられ、それぞれが同じ条件で1つの(架空の)会社を運営し、業績を競うというものです。

 どの製品をどこでどれだけ生産するか、広告、研究開発はどうするかなどを毎日、前日の夜に配られる情報を分析して議論して決めていきます。私は生産管理の担当になったので、製造費や在庫管理の分析などを踏まえ、最適な生産量を提案する役割です。各自が担当範囲で分析、計算しても結局、最後の擦り合わせのさじ加減は感覚的になるのが面白いところです。

 その次に「マスタープロジェクト」という最後の科目を受け、いよいよ必修期間は終わりです。私の履修期間は18カ月で2020年3月までは授業を受けるので、実際の期間でいえば後半に入ったところですが、単位や気持ちの上ではもう8割方のところまで来たような感じがします。

学校の廊下から見たミーティングルーム。椅子が8脚と机、ホワイトボード、ディスプレーがあり、基本的には予約して使います。特に朝、授業前に自習する時間に大変お世話になっています。