最初は散々…でも、1年後には総代に!

マリエ:念願のイギリスでの高校生活はどうでしたか?

関谷:散々でしたよ。私の英語はこんなにも通じないものなのかと。日本では熱心に勉強していたけど、中学までに習う英語は基礎的なことが多いので、現地のティーンエイジャーの女の子たちに紛れたら全然ついていけないんですよ。「would」と「should」の使い分けも分からなくて。

マリエ:みんな教科書通りにしゃべってくれるわけじゃないですもんね。

関谷:むしろ、教科書英語は一つも出てこないレベルで。しかも寮制の女子高だったので、学校が世界のすべてなんですよ。授業についていくのも、友達をつくるのも大変でした。10代の頃って、独特の仲間意識があるじゃないですか。内輪ではやっている言い回しとか、関心事とか。

マリエ:中高生の頃の人間関係って、そもそも日本でも大変ですもんね。クラス内のヒエラルキーだの、誰かと付き合う付き合わないだの……。いつごろから学校になじめるようになったんですか?

関谷:留学は1年間だったんですけど、後半はだいぶ慣れてきて、1年の終わりには総代を務めました。

マリエ:総代……? 総代って、首席ってことですか?

関谷:そうですね。「その年に卒業する人の代表」なのですが、日本に帰る1年生の私も卒業生の一人ということで、学校代表に選ばれたんです。

何を言っているのか分からず、PCを打つ手も止まる
何を言っているのか分からず、PCを打つ手も止まる

マリエ:ごめんなさい、ちょっと意味が分かりません(PCを打つ手も止まる)。

関谷:私、毎晩トイレで勉強してたんです。お手洗いのフタを机代わりにして(笑)。寮の消灯が9時だったんですけど、その時間までに宿題が終わらないので、明かりがついているお手洗いやお風呂場で頑張ってましたね。そんな生活を送っていたら、総代に選ばれました。

マリエ:涙ぐましい……! 本気度がすごい!

関谷:2~3年ごとに環境が変わると、新たな場所に順応することに一生懸命になるので。6歳で渡英、9歳で帰国、12歳で中学受験、15歳で留学決断、2度目のイギリスから帰ってきたら今度は大学受験。「必死になること」が習慣になっていたのは大きいと思います。

マリエ:私も自分は努力型だと思っていたけど、さすがにトイレで勉強したことはないので、自己評価が甘かったなと反省しました(笑)。